僕は勉強ができない

2021年初めて読んだ山田詠美さんの本。

主人公は高校生男子の時田秀美。父親がおらず母親と祖父に育てられた彼の高校での出来事を描いた短編小説。また、番外編では、秀美の小学校時代が描かれる。

彼は、父親がいないことに対する周囲から向けられる負の感情に抗うこと、先生が言ったことで同意できない場合は、同意しないことを素直に表現する(周囲に迎合しない)という価値観を有しており、その価値観を受け入れてくれる、家族(祖父、母)、彼女、桜井先生(秀美の部活の顧問)との時間を特に大切にしている。

秀美は、自分の価値観にそぐわないものには敵対する。その結果新たな自分に気づくシーンがある(○をつけよ)。

そんな彼の姿からは、自分が大切にするものが何かをよく把握し理解すること、大人になっても変わらないことの大切さを学ぶことができた。

学生時代を思い出しつつ今の自分が何が大切か考える良いきっかけになった本だった。



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