『生まれた時からアルデンテ』平野紗季子/平凡社

◎美味しい本 Day-2◎

7日間ブックカバーチャレンジ、2日目の昨日でさっそく娘の夜の授乳寝かしつけ諸々うまくいかず連日投稿ならず今日もこの時間という……育児中は本当時間のコントロールがままならない。出来る範囲でやっていこう。
2冊目はこの本、久々に読み返そうと思ったらどこにも見当たらない!あ~どこにいってしまったのか。隙を見て探さなくては。

『生まれた時からアルデンテ』平野紗季子/平凡社
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数年前に住んでいた高円寺の書店にて、平積みされていたのを見つけて思わず「何それ…!?」とドキドキして手にとってしまった本。「生まれた時からアルデンテ」って、一瞬聞いた感じゴロが良くて通り過ぎてしまうけど意味わかんないじゃないですか?好き!
町中華やファミレスチェーンからエルブリのような世界の一流レストランまでこよなく愛し、
食べたお店の記録は幼稚園の頃から欠かさずつけているという彼女はまさに生粋のご飯狂、(敬意を込めて呼ばせていただくのだが)愛すべき変態、という感じがひしひしと伝わってくる本。
渋谷のカフェの考察、一流の料理がもたらすもの、なんかを真面目に講じたと思ったら唐突に写真と散文が挟まったり、大好きなファミレスの店員さんの話を滔々としたり(もはやラブレターだった)、パンケーキとはんぺんのふわふわって似てるよねとか言いながらはんぺんジュッと焼いていて(次の日真似した)、何なのこの人!(好き!)と思っていたら彼女が平成生まれでまさかの自分よりも年下という事実に衝撃を受けたのでした。好きなこと突き詰めてる人って本当にすごい。
レストランだけでなくて、家で食べるおやつやサンドイッチ、喫茶店のトースト、冷蔵庫など、食べものを中心にあらゆることに思考を巡らせてそれをつらつらと書いているのが普通の食事エッセイとは趣を異にしていて、このとりとめのなさが私は好き。
個人的にはここに出てくるこのレストランいつか行きたいななどと勝手に東京レストランガイド的にも見ているのだけれど、このご時世はたして叶う日がくるのかしら。こんなことならば本当に思った時にすぐ行っておけばよかった。お店は閉店してしまえばどうにもならない。

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