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生活とは、回すものです

・この部屋に越してきて、一人暮らしを始めてから今日でちょうど1年になる。今は洗濯物を回している隙間の時間にこれを書いている。私ったら、生活も慣れたもんだぜ。
ふと、引っ越したてはどんなことしていたんだろうと思って当時の日記を引っ張り出して読んでみた。


・『3月19日。知らない街に1人はさみしい。バスと同じくらいの頻度で救急車が走っている。怖い。』

・『3月22日。洗濯しようと思ったら水が溢れて床がびちょびちょになった。もういやだ。』

・『3月23日。修理のおじさんがずっとタメ口だった。舐めるなよ。』

・『3月24日。誕生日の友達にビデオ通話を繋いでもらいながら米を炊いた。やってやったぜ!!!!!!』(私は一人暮らしをするまで米を炊いたことがなかった)

・『3月27日。毎日誰にも会わず家に引きこもっているけど、私って本当に大学に入学するんだろうか。インスタに【next→〇〇大】みたいに書くやつ、やりたいんですけど。』

・『3月28日。友達と遊んだ!!!!人と食べるご飯って最高!!!!!』


・それなりに浮いたり沈んだりしながら頑張っているね。私は、家は出たいけど初めてのことが不安というどうしようもない性分だったので、引っ越してすぐはなかなか楽しめなかったのを覚えている。


・ちなみにこの後新入生の顔合わせも兼ねているようなガイダンスでうまく人と話せなくて友達も作れず、入学式も1人で参加して、慣れないパンプスのせいで靴ズレしてしまいひとり泣きながら式に出席する羽目になった。私に子ができたら、必ず先にばんそうこうを張っておきなさいねって教えてあげようね。もちろん入学式も1人で行かせないからね。初めてで不安なことは一緒に乗り越えようね。


・1年経つとそれなりにこの街での生活も馴染んできたが、今は今で、定期的に朝寝坊してゴミ出しを忘れたり、洗濯物を干すのを忘れて夜まで湿った衣類を放置してたり、料理しようとしてベーコンを洗濯機の後ろに落してしまったりして落ち込んでいる。でも、仕方ない。黙って次のゴミ出しまで待って、洗濯物はしわを伸ばして、ベーコンはダメでも米をうまく炊いて、そうして生活していくしかないのだ。


・昨日読んだ小原晩(おばらばん)さんの『これが生活なのかしらん』も、綺麗で写真映えするところだけじゃない、等身大の生活が描かれていてとても面白かった。生活を回さなくちゃいけない皆さん、読んでみてください。


・おわり


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