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コロナ罹患②〜助けを求めて〜

毎日、それは壮絶な毎日でした。
そりゃそうです。
次男、たった一人元気なんですから。

タブレットと、カブトムシと遊ぶこと、
お風呂での水遊びでなんとか
やり過ごしていたものの、外出ができない、
身体が十分に動かせない 
次男のイライラは日ごとに増していきます。
脱走する事もあり、その都度、
飛び起き追いかける。
ふらふらでした。
夫も休む暇などなく、
寝ていればその上を飛び越えて走り回って
起き上がるようにと普段とは明らかに違う
気の引き方をします。

カブトムシも、触られまくってクタクタ。
可哀想だといっても持ち歩いて離しません。

皆んなが疲弊して
療養どころではないわけです。
良くなるものも良くならない。
熱が下がっても、身体の痛みや
鼻づまり、咳に悩まされていました。
身体がしんどい分、我々も対応しきれなく
なってきました。

わかってるんです。
コロナになって療養が必要なのは私たち。

無症状の次男は元気なんだから、
お外に行けないなんて意味わからないよね? ごめんね。って。
日に日にイライラが募る次男。
閉じ込められた家の中で行き場のない
体力が悪い方向へいくわけです。
もう、叩かれようが蹴られようが、
対応しきれません。
ただただ泣けてきました。

新学期も近づき欠席の連絡を学校に入れなければと電話をしました。
久しぶりに先生の声を聴いたら泣いてしまいました。

もう無理です。
先生、どうしよう。

もちろん、次男の特性を良くわかっているわけなので、先生からも

とにかく何か方法はないか考えます。 

と言われました。

しばらくすると、担当の相談員さんから電話が。学校から連絡があり、次男の受け入れ先の候補があると。それにはまず児童相談所に連絡をと言われました。

頭が上手く回っていないのに児童相談所へ電話をするというハードルの高さ。児童相談所に電話したとて冷たくあしらわれるんじゃないか。保護されたらしばらく会えなくなるんじゃないか。色々な事がよぎりました。ウチだけじゃない。他にも辛い家庭はある。
でも、他に術はなし。

迷っていたところに後ろから蹴りが。

あー、もう無理だ!

ポチッと児童相談所の電話番号へ発信。

すみません、コロナになってしまって。
障害児の保護に関して相談したいのですが‥。
と、言うと、

「お母さん、よく電話してきてくれたね。ありがとう。」

と、思いがけずめっちゃ優しい声が。
もう、その声で溢れてきてしまい、
泣きながら経緯を話しました。
その間にも叩かれたり、蹴られたりしていたので、様子がわかったらしく、

「今も叩かれてるよね?痛いよね。辛いね。とにかくどこかないか探すから時間もらえるかな?もし、長くかかるようなら途中経過も連絡するからね。なんとかできるように頑張るから」

と、言ってくれました。
その言葉通り、途中経過も連絡をくださり、
県にも打診してくださったりと、考えられるところは全て当たってくれました。

電話を待つ間、ほんの少し気持ちが
立ち直っていました。
無理は承知です。
きっと預けるところなどないだろうけど
電話して話せて良かった。
話を聞いてもらえて嬉しかった。
そう思いながら、連絡を待っていました。


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