見出し画像

店舗の家賃上限ってどうやって決めるの?①(坪単価、坪効率って何?)

出店する時にまず差し迫ってくるのが物件探しで、その時に最初に悩むのが家賃です。
不動産業者から坪単価いくらまで家賃出せますか?みたいなことを聞かれても既存店舗数が少なければピンと来なかったりします。

そんな方のために、店舗の適正家賃の設定について、色々な考え方がありますが、今日は基本的な考え方をご説明します。

まず坪単価という言葉。
業界の方ならもちろん耳慣れてると思いますし、そうじゃ無い方も耳にしたことがあるかもしれませんが、多くの物件は坪単価で家賃が設定されています。
10坪で坪単価が30000円なら、家賃は30万円です。

もちろん地域やエリアによりますが、なんとなくのざっくりイメージでいくと、
・郊外ロードサイド 〜30000円/坪
・街中のちょい外れ路面 10000円〜30000円/坪
・街中路面 20000〜70000円/坪
・一等地 50000円〜200000円/坪

というのが、ある地域の一例というところでしょうか。
駅から近く人通りが多い場所ほど家賃が上がり、その反対は家賃が下がります。
また、上記は1階路面の場合ですが、空中階(2階以上)や地下になると、坪単価は低くなります。

PABLOで出店していたような一等地かつ面積が小さい物件は坪20万円とか、施設になりますが坪100万円なんてところもありました。
目安として坪単価どれくらいの立地に出店するかという指標になります。


一方で月坪売上(坪効率)という指標もあります。

1坪あたりで月商がいくらになるかというもので、
例えば、30坪の居酒屋が月商600万円とすると、月坪売上は20万円です。

月坪売上は坪効率とも言い、月坪売上20万円だとそこそこで、坪効率が良い店舗は月坪売上が60万円〜100万円なんてこともあります。

例えば、PABLOのようなテイクアウトのみの店は坪効率が高くなりやすく、客席がある居酒屋やカフェなどは坪効率は低くなります。
ただ、それでも良い商業施設に入れば、飲食店でも坪60万円ということも現実的です。(30坪なら月商1800万円)


さて、家賃の話に戻りますが、
例えば、1号点目の店の家賃90万円で30坪の時は
坪単価が90万円÷30坪=3万円です。
その店の月商が1200万円なら月坪売上は40万円です。

この店舗の売り上げに対しての家賃の比率は、
90万円/1200万円=3万円/40万円=7.5%  となります。

これが指標となり、じゃあ損益などから計算して2号点目以降の家賃比率の上限を月売上の10%で設定しようとなります。

そうすると、坪売上40万円を標準とした時、その10%の坪4万円が賃料の上限となります。

ただし、ちょっと坪効率という話を入れるとややこしいという方は、目指す売上の○%を賃料の上限と決めておくだけでも都度簡単に計算すれば目安は出ます。

※前述のように、テイクアウト業態のPABLOの出店の際には坪効率にブレがありすぎて(坪数が小さく変動しやすいため)坪単価というのは全く指標として使ってなく、家賃上限と見込み売上に対する賃料比率(商業施設の場合は売上歩合の上限)のみの設定をしていました。

じゃあ、その家賃比率は何%が良いの?というのは、業種業態、個店ごとで変わってきますので、その設定の仕方についてはまた次回、店舗の収支内訳から、お伝えをしたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?