見出し画像

美味しい自家製酵母パンへの道のり

自家製酵母「おすぎ」と「ずんずん」を使いきって1ヶ月。気温も大分落ち着いてきたので、再び自家製酵母を仕込むことにした。

今回作る酵母にも名前をつけた。100均で購入したデーツで作る「デーツの旅」、カルディで購入した有機レーズンで作る「ズッキーニ」の二つだ。瓶にドライフルーツとミネラルウォーターと砂糖を入れて、シュワシュワ泡が立つまで待つ。たまにラップを開けて軽くゆすって、空気に触れさせてあげると発酵が早く進む。

自家製酵母に名前をつけるのには理由がある。酵母は生き物なのだ。愛情を持って育てると、こちらの気持ちが伝わり、酵母も私の気持ちに応えてくれる(はず)。

こうして、二日ほど経過すると、「デーツの旅」から泡がブクブクと出てきた。「ズッキーニ」の方はまだウンともスンとも言わない。個人差があるのは仕方がないので、空気に触れさせ、時に「調子はどう?ちょっと暑いかな?」などと話しかけながら、場所を変えたり、空気に触れさせたりとせっせとお世話をする。

3日目になると、「デーツの旅」がドロドロしてきた。泡は出ているので発酵はしているのだと思うが、少し気持ちが悪い。しかし、酵母の機嫌を損ねてしまうといけないので引き続き、蝶よ花よ、自家製酵母よ、と大切に育てた。

子ども達は、私が茶色のドロドロした物体に話しかけている様子を怪訝そうな顔で見ていたが、そんなことはお構いなしに愛情をかけた。そして一週間後、やっと「デーツの旅」は出来上がった。

ここから中種作り(酵母液に小麦粉を混ぜて、発酵させる)に三日間を費やし、出来た中種を使ってバゲットを焼いてみた。

生地が柔らかくベトベトしていたので、心配だったが、なんとか焼き上がった。やはり横にダレてくっついてしまった。
しかし、一度目に作ったのレンガの様な固いパン、二度目に作ったふわふわだけど酸っぱいパンに比べたら美味しい。気泡も入っているし、味はバゲットだ。好き嫌いの多い海男(旦那)も食べていた(普段はちょっと見た目が変だと食べない)。これは成功と言っていいだろう。

気を良くした私は、次の日、柔らかい生地がだれてしまわないように食パンの型に入れて焼いてみた。小麦粉はイーストを使用するときよりも60g多くする。
型の八割程度まで膨らんだらオーブンで焼く。

すると、「デーツの旅」は底力を発揮し、横ではなく縦に膨らんでくれた。そして、見事な角食パンが焼き上がった✨

イーストで作ると、ちょっとの時間差で角が出すぎてしまうのだが、自家製酵母は発酵がゆっくりなので慌てずに済む。正直、自家製酵母でここまでできるとは思っていなかった。他の人が焼いている自家製酵母パンを見ても、自分には無理だろうと思っていた。

粉をたくさん使っているので、スライスした一枚がずっしりと重い。しかし、しっとりとしていて小麦のいい香りがする。

まだ中種が残っていたので、後日バゲットを作った。前回失敗しているので水分をやや少なめにした。クープ(割れ目)のためにクープナイフを買おうと思ったが、包丁を研いで研いで研ぎまくって、その切れ味でスパッと切れ目を入れた。
もう少し包丁を横に寝かせて切れば良かったかもしれない。
出来たのがこちら↓

これはもうバゲットでしょう(о´∀`о)

こんがり焼けたバゲットにバターをつけて頬張りながら、(「デーツの旅」よ、いい仕事をしてくれてありがとう💕)と心の中でつぶやいた。

「ズッキーニ」の話はまた今度(* ̄∇ ̄)ノ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?