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描かれない「虐待サバイバー」のその後

自分自身、虐待サバイバーと呼ばれるのはあまり好きではないのだけれど、おそらく今はまだこの言葉が一番伝わりやすそうなので、便宜上、この記事では虐待を受けた過去を持ち、大人になってもその傷に悩まされ続けている人のことを指すものとして、使うことにする。

昨晩、iPhoneが鳴っていたので確認すると、着信画面に祖母の名が表示されていて思わず「ウゥッ」となってしまった。家族とは二年ほど前に縁を切っているので基本的には連絡先をブロックしている&住所も教えていないのだけれど、もう80を超えていることと、祖母は虐待に加担していなかった(知りつつ何もできない様子ではあった)という事情もあって、今のところ祖母だけはブロックせずにいる。

電話が鳴ったのが23時前だったので緊急の連絡かとも思ったが、電話に出てしまうとせっかく落ち着いていた複雑性PTSDの症状がぶり返して2週間〜3週間の間、地獄のような苦しみを味わうことになるのはわかっているので、激しい動悸がするのをどうにか抑えながら、電話が鳴り止むのを待ってからメッセージで「今電話に出られない。どうかした?」とだけ連絡をしておいた。(毎回このような対応をとっている)

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