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【BAL】〜The Mountain〜難攻不落の最強守護神⛰・Felix Bautistaとは?

みなさまこんにちは!BAL担当のもくろーです。
本日はYennier Canoとの岩山コンビでBALの快進撃を支える守護神、
Felix Bautistaについてご紹介したいと思います!

4月にはリリーバー部門で月間MVPを獲得するなど今やMLBを代表する守護神へと成長したBautistaですが、その武器はなんといっても圧倒的な奪三振力です。
この記事の執筆時(2023年5月28日)の成績は24試合に登板し防御率1.44で12セーブ。そして何より25イニングで50奪三振、登板した試合で三振を奪えなかったのは4月23日のWSH戦のみと、凄まじいものを見せてくれています。

本日はそんな彼がここまでに至るまでの道のりをnoteにてまとめてみましたので、どうかご一読頂けますと幸いです。

基本情報

出身  :ドミニカ共和国🇩🇴
生年月日:1995年6月20日(現27歳)
身長  :203cm
体重  :129.3kg
投打  :右投右打

キャリア

MIA時代【2012年〜2015年】

彼のキャリアのスタートは2012年11月。当時17歳だった彼はInternational FAでMIAと契約します。
余談になりますが、現在のBALのセットアッパーであるYennier CanoもInternational FAでMINと契約しており、この2人はキャリアを他チームでスタートさせた後にBALに移籍し、その才能を開花させております。

MIAに入団した彼は2013年にDSL(Dominican Summer League)というドミニカ共和国で開催されるマイナーリーグにてプロデビューを果たし、11試合に登板し防御率2.73を記録するなど上々のスタートを切ります。
しかし、翌2014年は8試合に登板したものの制球難に苦しみ、12イニングで20四死球、防御率12.41という成績しか残せず、翌2015年1月には19歳の若さでMIAを解雇されてしまいます。

BAL時代【2016年〜】

そこから約19ヶ月間も彼は無所属でしたが、2016年8月にBALと契約するとDSLにてプレーを再開することとなります。
ちなみに、無所属の期間にはCINや日本の球団も彼に興味を示していたようです。果たしてどこの球団だったのでしょうか・・・

2017年には16試合(15先発)に登板、防御率2.01の好成績を記録します。この年は彼が初めて100マイルを記録した年となると同時に、BB/9が2.96とキャリアを通して唯一BB/9が3を切った年ともなりました。あくまで想像の域を出ませんが、先発でペース配分をしたことが良かったのでしょうか?

しかしながら、先発としてプレーしたのはこの年のみとなり、翌2018年以降は再びリリーフとしてプレーするようになります。舞台もGCL(Gulf Coast League)やSingle-Aへと移しますが特段目立つ成績は残せず、追い打ちをかけるように2020年は新型コロナウイルスの影響でマイナーリーグ自体が中止となってしまいます。
ですが、この期間が彼にとっては大きな転機となりました。ボルチモアのTV局であるWBAL-TVの記事によると、この期間にハードなトレーニングを継続的に続け、常時100マイル、101マイル投げることができるようになったのです。

すると2021年、その努力が身を結び始めます。この年はSingle-Aにてシーズンを開幕させますが、開幕から結果を残し続けAA→AAAとトントン拍子で昇格を果たし、最終的にはAAAで17試合に登板、防御率1.54、18.1イニングで25奪三振を奪うなど好成績を残し、シーズン終了後には40人枠に入るなどメジャーリーグデビューを射程圏内に捉えるところまで近づきます。

勢いそのまま2022年はSTで4試合に登板、3.2イニングで7奪三振と圧倒的な奪三振力を見せつけ、(5四球は置いておいて)4月6日についにコールアップされ、メジャーリーグデビューを果たします。

これも余談ですが、マイナーリーグ5年間を通じた通算の奪三振率は脅威の10.43、2017年以降は常に10を上回るなど彼のずば抜けた奪三振力を物語っております。
そして彼の母親の誕生日である4月10日のTB戦で初登板すると、Wander Francoから初三振を奪うなど1.1イニングを投げ2奪三振の上々のデビューを果たします。勢いは衰えずその後も好投を続け、TDLで当時守護神だったJorge LopezがMINへトレードされたことで守護神に指名され、最終的には65試合に登板し15セーブ、防御率1.62を記録するなど、まさに大躍進のシーズンとなりました。
今年の活躍は言わずもがな。前文でもご紹介した通り、記事の執筆時(2023年5月28日)でチーム2位の24試合に登板し防御率1.44で12セーブ。25イニングで50奪三振と圧倒的な成績でチームを牽引しております。

ピッチング

圧倒的なK%にWhiff%、そしてBB%ですね。
ここまで極端な投手は中々いないのではないでしょうか?

さて、ここまで彼の経歴についてお話ししてきましたが、ここからはピッチングについてお話しできればと思います。
ここまで散々お伝えしてきましたが、彼の最大の特徴はその奪三振力です。
Savantで確認するとK%とWhiff%(打者がスイングを仕掛けた時、どれだけ空振りを奪えたかの指標)はMAXの100とMLBでもトップクラスの能力を持っていることがわかります。
そんな奪三振力を支えるのが、以下にご説明する2球種となります。

ストレート

チャートを見ると真ん中から高めに集まっております。
2mを超える長身から放たれる平均99マイルの高め直球は圧力満点で、
メジャーの強打者とはいえ簡単には捉えられないものとなっています。

スプリット

コントロールはバラけていますが、2022年はBA.087 Whiff%53.3と驚異的な成績を残しています。
まさに「分かっていても打てない」球種と言えるでしょう。

最後に

前述の通り、4月の月間MVPを獲得するなど開幕から支配的な投球を続けていた彼ですが、5月24日に行われたNYYとの試合では1点リードの9回に登板したものの、Aaron Judgeに同点に追いつかれる一発を浴びてしまいます。

結局チームは10回裏にサヨナラ負けを喫しているのですがその後のコメントが非常に興味深いものでした。

(前略)「子供の頃、NYYは私のお気に入りのチームで、Judgeは私のアイドルでした。(中略) Judgeは私のような背の高い野球選手にとってインスピレーションの源です。私が若かった頃、人々は私にこう言いました。『Felix、あなたは野球をするには大きすぎる。彼らはAltuveのような選手を望んでいる。サッカーをしに行こう。』その後にJudgeが登場したとき、私は彼を指さして言いました。『見て、私は彼のようになります。』
私はセーブに失敗したが、それよりも大きかったのは、我々のような体格の選手でも野球をプレーできることを証明した」

Judgeに大きな影響を受けたBautista、今度は彼が他の少年に夢を与えられる存在となってくれることを祈り、noteを締めたいと思います。

長文となってしまいましたが、ここまでお付き合い頂きありがとうございました。

参考文献

【サムネイルはここからお借りしました】


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