バレ友応援で神戸へ~中編
さあ、ここからは、いよいよバレエコンサートのお話。
プログラムによれば、2部構成。演目と出演者が記されているが、
もちろんAちゃんとHさん以外は存じあげない方ばかりだ。
いったい皆さん、どれくらいの年齢とレベルなのか。
興味津々である。
幕が開いた!
出演者一同に介してのオープニング……などはなく、
淡々と進むスタイルのようだ。
まずは、プログラム1番
「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
あ~「チャイコ」。憧れの踊り。
私がもし若くてバリバリ踊れるテクニックと体力があるのなら、
踊りたい演目の筆頭だ。
音楽もバランシンの振り付けも大好き。
まさに音楽を身体で奏でるという表現がピッタリなんだもの。
上手に踊れたらどんなに気持ちがいいだろう。
舞台には、白いネグリジェ姿の……じゃなくてー。
チャイコはこういうハイウエストのストーンとした衣装だったわ。
女性が登場。結構年配の方。
アララッ、私の脳内年齢推測カウンターが勝手に作動して、
カチャカチャカチャッ! 57!(違ったらすみません)
続けて、セミプロな感じ(セミをつけてすみません)の男性ダンサーが登場。
2人で組んで踊り始める。
女性はトウシューズ。すごい! ほぼほぼオリジナルの難しい振り付け。
もちろん、脚はそんなに高く上がらないけど
アンディオールに妥協がないし、ちゃんとバレエだ。
あの独特のフィニッシュポーズも完遂!!
ブラボー!👏
続いて男性のバリエーション。
なかなかのフワッとした跳躍。いいぞいいぞー!
善戦しとるばい。
しかし、ここで大変なことが起こった。
さあ、ここからさらに見せ場!というところで
突然音楽が止まったのだ。
会場も凍り付く。
どうするどうするどうするんだ!?
静寂。長く感じたが数秒くらいだったろう。
男性は舞台袖に走り込んでいった。
おお、そう来たか。
この場合、無音でも踊り続けるパターンと、
引っ込んでやり直すパターンがあったと思われる。
ちょうど曲の半分くらいのところだったので
男性も迷ったかもしれない。
でもあわてず騒がず優雅にはけたのは流石である。
結局3分くらいで復旧して、バリエーションの最初からやり直しとなった。
再登場のときには盛大な拍手。
そして、今度は無事最後まで。ピルエット、ポーズ、決まった!
会場全体がホッとした空気に包まれた。
次は女性のバリエーション。
これ、本来はとっても速いテンポで
一気に疾走する感じの踊りなの。
そこが私も好きなんだけどね。
まあ、やっぱりテンポは遅めで、ところどころ易しくしてある振り付け。
そりゃそうだ。
でもエッセンスは残してあって
難しいところもよくチャレンジされていた。
すごいなあ~!
最後のコーダ。
男女が交互に技を披露合う。
本来はね。
でも善戦している、すごいよ!
私は最後のリフトをやるのか、途中から気になってしょうがない。
足を上げ、のけぞった女性をリフトしたまま、男性が舞台袖に走り込むの。
うわあ、やったわ!
見てる方がハラハラドキドキのチャイコ。
のっけから、たまげました。
大好きなチャイコなので字数を使ってしまったわ……。
次はHさん! 頑張ってー!
「海賊」第一幕より「グルナーラのバリエーション」。
事前に写真を見せてもらっていたけど、
生で見るとHさんの引き締まったウエストがより一層セクシー♡
この日のために絞ってきた成果が出ている。
お腹ボヨンで発表会に出ている自分が恥ずかしい。
ごめんなさい。
最初は緩やかなテンポ。
この踊りってジャンプが多いのね。
しかもただ跳ぶんじゃなくて、回転しながらアチチュードする?ジャンプ(名前ワカラナイ)が難しそうだわ。
舞台を大きく使っていて素晴らしい。
途中からアップテンポになり、手拍子したくなる(しないけど)。
曲の盛り上がりに反して、きっと疲れてくるところだろうなあ。
しかし、外には見せない。
決して見せない。
最後の見せ場、回転だぁ! 頑張れHさん!
ジャン!!
キャ~!!! ブラボー!
笑顔のレべランスも素敵ザンス!👏
さあ、プログラムは進んでいく。
やはり私は、大人女性、しかも年配のバレリーナに
注目するし、感情移入してしまうのよね。
正直言って、若い子はみんな同じように見えてしまう。
興味がわかない。
いや、小さい子は可愛いし、上手な子の踊りは本当に素晴らしいのよ。
だけど……何かが足りない。
足りないのよっ!
大人女性バレリーナの情熱とガッツと
「あたしが楽しんで踊ってるの何か文句ある?」的な押しの強さは
強烈過ぎて悪酔いするというか、アクが強いというか。
ある種感動を覚えてしまう。
さあ、第2幕。
いよいよHさんとAちゃんの踊りである。
《続く》
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