「シン合理的配慮」を考える
11/10(金)に、渋谷のSOCIAL INNOVATION WEEKに行って来ました!
「アイデアと触れ合う渋谷の7日間」と打ち出されているだけあって、数々のセッションが開催され、関連企業の魅力的なブースも沢山ありました。
今回の私のお目当ては、「”合理的配慮”から考えるDiversity Workshop by Sakusen Tokyo 」というワークショップ。
特例子会社に内定をいただいた私は、これから「合理的配慮とは何か」を考えていく機会が多くなると思っていて、その第一歩として何か学べることや気づきがあるのではないかと考えて、参加を決めました。
合理的配慮を考える
まず印象に残ったのは、合理的配慮を考えるポイントについて。
例えば「企業の採用への応募者のうち、障害のある方を特例子会社で採用する」こと。これは、合理的配慮にはなっていません。本社と業務内容が異なる特例子会社への採用は、もともと特例子会社にエントリーしているわけではない場合、逆差別を生んでいることになります。
続いて印象に残ったのは、個人と集団の捉え方の違い。
欧米は「個人が集まって集団になる」という考え方が前提であるのに対し、日本では「集団の中に個人がいる」、つまり集団のアイデンティティが先に来るのだと教えていただきました。
たしかに、
と考えられることが多いのだと気づき、興味深く感じました。自分自身に置き換えて考えてみても、「何かに所属している自分」と認識すること、「組織の中で、〇〇の役割を担っている自分」と受け止めることが多いです。
“個人”をみつめる
一つの集団のまとまりで考えて動いていく意識の強さからか、「個人が抱えるいろいろな人・モノのバランスを探す」ことが進んでいない日本は、合理的配慮が進みづらい状況であることがわかりました。
上のツイートでも「個別のニーズに対応する」ことがポイントに挙げられていて、「バランスを考える」こととの両立に悩む状況も多いと思います。
そして同時に頭によぎったのは、岸田奈美さんの「姉のはなむけ日記」。
私はいつもこの本に戻ってきてしまいます…
個人と全体のバランス。あなたならどう取りますか?
「シン合理的配慮」を考える
最後のワークショップパートでは、「シン合理的配慮を考えよう」ということで、私のグループは「ペットを家族だと思い大切にしている人が、家族同様の勤怠事情配慮がもらえる」というアイデアを出して考えていきました。
ペット、同性婚、パートナーシップなど、どこまでを家族と考えるかは人それぞれで、そこへの柔軟性を持ち議論できるような新たな多様性を生み出すことはできるのか。
ペットが亡くなった時、介護が必要になった時など、人間の介護休暇やシックリーブなどと同じように、休みを認めてもらいたい。そんなある方の「私」から湧き出る「機会の平等が担保されない個性や事情」は切実なもので、ペットを飼っていない私でも一緒に対話を通して考えていくことができました。
最終的には、
など、いろいろな「バランス」を探す議論が広がりました。
何か一つ、決定的な解決策が見つからなかったとしても、
など、価値観にはまらず考えていくことが大切だと気づきました。
答えがない問いに立ち向かうわたしたち
最後に私が印象に残ったこと。
それは、一人一人が自分ごととして「あれ、なんでこうなっていたっけ?」と見方やくくり方を変えて考えてみることが大切という話。
答えがない問いを考えていくことに、私たちは慣れていないように思います。全ての人に当てはまる、たった一つの正解があるわけでもなく、どこかに絶対的な答えが転がっているわけでもない。
そんな状況の中で私は、「どうやったらできるだろうか?」と柔軟に受け止めて考えていくような人でありたい。
柔軟に考える人の隣で一緒に考えられる人でありたい。
私が春から特例子会社に飛び込んで、考えること・挑戦すること・自分の目で見ることは何だろう。今回のイベントを通して、また一つ解像度を上げて考えていきたいと思いました。
渋谷や会場のヒカリエの人の多さ、わさわさした雰囲気は何だか落ち着かなかったですが、Facebookの広告で見つけて思わずポチってよかった!
大好きな本に書いてあって思わずメモしたこと。一般社団法人グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)の代表理事である辰野まどかさんの言葉。
出典であるこちらの本もとってもおすすめ↓
改めて、思い切って一人で参加して良かったです。
いい1日だった!