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「建通新聞」に寄稿いたしました

この度、貴重なご縁をいただき、BALLASが提案する調達サプライチェーンへの新たなアプローチについて建通新聞へ寄稿いたしました。全5回にわたる連載の内容を本記事で振り返ります。

>> BALLASの事業内容はこちら <<



━━  建通新聞とは 

建通新聞の題号で東京、神奈川、静岡、中部、大阪、岡山、香川、徳島、高知、愛媛の10版、また日刊建通速報の題号で静岡、四国の2版を発行されており、日刊建設工業新聞様と共に建設業界の全国紙として地位を確立している。発行部数は公称で約13万部[1]
日々の取材から得た公共工事関連の入札情報、法令関係ニュース、予算、発注見通などのニュースを新聞、インターネットでは建通新聞電子版、建築ナビを通して提供している。
民間工事や建設会社の動向ニュース、公共工事に参加するために必要な建設会社の経営事項審査の結果情報なども扱っている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BB%BA%E9%80%9A%E6%96%B0%E8%81%9E

━━  なぜ建通新聞に?

「働き方改革関連法」の適用を目前に控えた2024年の2月、人材不足とあわせて大きな問題となっている資材高騰に対して、建通新聞社様では「調達考」という名の編集コラムを掲載されていました。

記事では規格品の調達におけるサジェストが中心となり、ボトルネックになりがちな一品一様の特注品調達に対する課題には触れられていませんでした。そこで、サプライチェーン課題を解消する新たなアプローチとして、BALLASの取り組みを建設業界の皆様にお届けできるのではないかと考えたのがキッカケです。

参考:「調達考」①インフレが牙をむく「調達考」②資材調達をアプリで「調達考」③カギは調達の早期関与

━━ 「生産性・創造性を両立」させるマス・カスタマイズ生産とは

マス・カスタマイゼーションという言葉を耳にされたことはありますか?
少品種多量生産により生産コストを下げる「マスプロダクション(大量生産)」、顧客の要望に応じて仕様の決定を行う「カスタマイゼーション(受注生産)」。この 2つの生産方式を掛け合わせ、顧客の要望に応じながら大量生産を可能にすること、と定義されています。

設計データを送れば材料と装置のある複数の場所で部材製造できるという既存サプライチェーン変革の一つだと捉えました。設計データの精度・柔軟性によっては、カスタマイズしながらも大量生産と同じ生産性を追求できると考えたのです。

代表 木村将之 インタビュー
BALLASの事業構想はどのように形成されていったのでしょうか?」より

一品一様品が多く用いられる建設現場では、毎度ゼロから設計・生産されている部材が多く存在しています。他業界と比較しても深刻な就労人口の減少や、工場の事業承継課題を抱える建設業界において、常に「ゼロから」はじまる状態からの脱却は必要不可欠と言えるでしょう。

マスプロダクション生産が主である製造業では、トヨタ生産方式に代表されるように数々の生産ノウハウの体系化が進んでいます。BALLASはこの製造業での取り組みを参考にして「建設業の生産性」を高めながら、建設業の特色である「創造性」を追求しています。

両業界とも、技術力・品質・ボリュームディスカウントといった競争環境は共通しています。しかしながら、製造業は、グローバル化、市場ニーズの多様化といった中で競争環境の変化が繰り返され、今では生産性向上による時間短縮、コスト削減が勝敗を左右するようになってきています。

設備・土木本部 部長 松本浩志 インタビュー
製造業、建設業、生産性に関して違いはあるのでしょうか?」より

━━ どのように取り組んでいるのか?キーワードは「モジュール化」


建設部材のモジュール化とは、部材を機能単位に分割し、分割単位ごとに作図工程を標準化することを指します。BALLASでは、このモジュール化の概念を調達サービスに組み込み、一品一様部材のマス・カスタマイズ生産を実現しています。

モジュール化を活用したBALLASの調達サービスでは、従来大量生産が難しいとされてきた一品一様部材について、類似部材に関する図面や製作データから、形状や構造に関する共通項を特定します。共通項に紐づくパラメーターを付与しながら、2D-CADおよび3D-CADが可変するアルゴリズムを設計します。これにより、一品一様部材であっても過去製作部材をベースとした効率的な作図が可能となり、生産性と創造性を両立した部材調達を可能にしているのです。

BALLASが推進するモジュール化による顧客メリットは、大きく3つになります。
一品一様部材の課題は、属人性の高さから生じる作図工数の増加と品質管理の困難さにあります。一方、モジュール化により共通項が定義されることで、一品一様部材においても仕様のルール化が進み、顧客は作図時間を大幅に削減することが可能です。
また、部材設計の標準化とともにBALLASのパートナー工場での集中購買体制を構築することで、マスプロダクションに近い量産体制を提供しています。さらに、標準化部材が繰り返し生産されることで、品質改善にも繋がり大きなトータルコストメリットを提供することが可能となっています。

━━ リアルとテクノロジーを一体化させるBALLAS

「モジュール化」に象徴されるBALLAS独自のアプローチは、リアルとテクノロジーの両機能を兼ね備えているからこそ実現可能となっています。BALLASは、データを蓄積・活用するためのソフトウェアを自社で開発すると同時に、自らが実際の物件で設計・生産を行うことで、実業の知見とIT技術を融合し、データの精度を継続的に向上させています。これこそが、リアルとテクノロジーを一体化させるBALLASの独自性です。
建設業には、歴史の中で培われた重要な資産が数多くあります。我々はこれらの資産から深く学び、テクノロジーの力でその価値を最大化することが、建設業の未来を支える上で不可欠であると考えています。BALLASはこれからも、構造的なサプライチェーンの最適化に全力で取り組んで参ります。

こういった観点からも、局所的な業務改善へのアプローチではなく、サプライチェーン全体を最適化することに取り組むべきと考えています。

執行役員COO 中西 佑介 インタビュー
建設業界の課題をどのように捉えていますか?」より

━━  建設業の調達サプライチェーン最前線  データ活用から取り組む業界の最適化

建通新聞社様の建通新聞WEB版にて「建設業の調達サプライチェーン最前線 データ活用から取り組む業界の最適化」と題して、2024年10月28日より全5回枠にてコラム枠へ寄稿させていただきました。

【第1回】建設業界が抱える部材調達サプライチェーン課題の深刻化

【第2回】製造業から取り入れる、建設部材における調達サプライチェーン最適化の手法

【第3回】設計データのモジュール化を起点としたマス・カスタマイズ生産の手法

【第4回】設計データのモジュール化を起点としたマス・カスタマイズ生産の実例

【第5回】データ活用がもたらす持続可能な建設業の在り方


━━  余談ですが・・・
奇しくも、初回記事の公開日は、株式会社BALLASが創業1000日を迎える記念すべき日でした。

このようなタイミングに素晴らしい機会をくださった建通新聞社様に感謝申し上げるとともに、建設業界の皆様に更なる貢献をするべく邁進してまいります。

▼ぜひ、建通新聞社様のX公式アカウントもフォローください。
https://twitter.com/kentsumedia


BALLASでは、データを利活用した取引の構造的な改善や、AIを活用したプロダクトの開発により、事業拡大を加速しています。これに伴い、BIM/CADの業務経験を活かした設計・製図DX人材や、ソフトウェアエンジニア、機械学習エンジニアを積極的に採用しています。営業職や建設・製造業出身者も広く募集していますので、是非カジュアル面談からお申し込みください。

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