Pink Pygmalionのアレを作った話

これはゆかりっく Advent Calendar 2022 9日目の記事です。
前日の記事は,じょあさんの「SoundropsのBDを見ながら当時の私の感想ツイートを振り返るからみんなも振り返ってみよう」でした。BITTER SWEET HOLIDAYの「ねえねえ」良いですよね。

はじめに

初めましての方が多いかと思います,バランと申します。ものづくりが趣味の王国民です。
この記事は,LOVE ♡ LIVE 2021 *Airy-Fairy Twintail*のPink Pygmalionにて使われていた六角形ディスプレイのミニチュアの製作記です。
ゆかりんの話題は出てきませんが悪しからず。

製作

仕様

  • 対辺48mm,縦16ドット,白色単色

  • 1パネルあたり,LEDドライバ HT16K33×2個,マイコン PIC16F18425×1個

  • 制御可能パネル数6

  • ATOM Liteで制御を統括

  • ATOM LiteーLEDパネル間の接続はGrove端子を使用,制御信号はI²C

はじめからしっかり仕様を決めていたわけではなく,作りながら仕様を固めていきました。今思えば,文字を表示するんだったら16ドットは欲しいなんて考えたのは浅はかでした。

プリント基板を設計

フリーのEDAツールであるKiCADを使用して,回路図とプリント基板の配線パターンを作成します。

基板パターンの一部

ドットピッチを縮める為にLEDを30°傾けて配置したのに合わせ,配線も30°, 60°で引いています。性能面には何ら意味はないのですけど。このこだわりの為に,パターンを引くのにひと月くらい費やしました。

基板発注

設計が終わったらプリント基板を作ります。
製造は10枚で$4.9と格安なFusionPCBに発注しました。送料は$20くらい。中国のメーカーですが,日本語に対応しているので簡単です。5稼働日くらいでできるはず。

部品調達

秋月電子通商千石電商Digi-Keyaitendoで部品を集めました。

ファームウェア作成

基板と部品を待ってる間にファームウェアを作っておきます。
PICマイコンはC言語,ATOM LiteはArduino言語で作成しました。
正月休みはほぼプログラミングしていた気がします。

基板到着

年末年始を挟んだので時間が掛かりました。中国は旧正月が重要なので年末年始は稼働しているという噂を目にしていたのですが違ったようです。

部品実装

基板が届く前に部品は揃っていたので,早速部品を半田付けしていきます。
今回の肝は,1.6×0.8mmのチップLEDの実装です。全部で216個!しかも載せる方向が決まっています。面実装部品としてはそれほど小さな部類ではありませんが,手作業でたくさん載せるには割としんどいです。

チップLED

ちなみに,ロームシアター京都でお馴染みのローム製。

ルーペで確認しながら延々と載せていきますが,1日50個ぐらいが限界でした。

完成?

なんとか気が狂う前に載せ終わりました。

ワクワクしながら早速通電してみます。が,想定通りの動きをしていません。ハードもソフトも新規設計なので,どちらが間違っているのかすら分かりません。
しばらく考えても分からないので不貞寝です。

修正

回路図から間違っていました。パターンを切ったりジャンパを飛ばしまくって修正します。

基板を起こした意味があるのかというくらいの修正をしました。こだわって配線した意味ないですね。
設計のところで回路図を載せていますが,間違いは直していません。

完成

構想から2ヶ月くらい掛かってやっとできました。

せっかくなので,ねんどろいどと一緒に。

本当は1枚目が良い感じにできたら6枚作るつもりだったのですが,修正の量が多すぎて面倒なので諦めました。

おわりに

記事を書くのは初めての試みでしたので,こんなので良いのかなという疑問はぬぐえませんが,少しでも楽しんで頂けていたら幸いです。お読み頂きありがとうございました。

10日目の担当はくろこねこ氏です。

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