SDGs検定の感想

SDGs検定というものがあるらしいので、試しに受けてみました。
SDGs推進士業協会というところが主催していて、2019年から始まり21年9月6日で6回目とのことです。

制限時間90分、問題は約30問で70%以上で合格です。合格率は3割弱。著名な試験ではないので受験する人は意識高い人か物好きでしょう。それでこの合格率ならまぁまぁの難易度。100時間も勉強すれば余裕っしょ・・・と思っていたら痛い目に遭いました。

まずは感想

WEBで実施される試験で本人確認も係員によるチュートリアルも無いのでなんでもできます。極端な話、替え玉受験も可能です。ただし難易度が非常に高く、高い水準の教養が求められます。各種統計の数値や内容の正誤についてかなり細かく尋ねてくるのでSDGsと国連に関する様々な知識を既に持っていることが前提でその上で、「どこのどの文献にどの統計があるか」を把握していなければ高得点を取るのは難しいでしょう。就職で有利になりたいとか転職に使いたいとか、そういう類の試験では無いと思います。

このテスト、ググる能力の高さとセンスがかなり問われます。検定HPで推奨されるテキストからは全く出題されないといっても過言ではありません。テキストは1回読んだらそれで終わりにしてあとは国連の各機関のサイトを片っ端から読んでいくのが良いでしょう。出題者は殺意もりもりで殴りかかってきます。SDGsを定性的にではなく定量的な視野で見ろ、という強い意思を感じました。

問題の難易度がやたら高い

SDGsというだけあって、世界規模の様々な問題・・・つまりなんでもアリです。
こんな問題も出題されました。

2020年度のODAにおいて、対GNI比率が国際目標である0.4%を超えている上位3カ国を挙げなさい。

10つのチェックボックスがありそのうち3つを選ばせる問題。ODAの総額ではなくGNI比が高い国、しかも上位3カ国のみを選ばなければなりません。正解はルクセンブルク、ノルウェー、スウェーデン。選択肢として英国、米国、フランス、日本、フィンランド、デンマーク等・・・それっぽい国が並ぶ。こんなのわかるかYO!

調べる時間も含めて1問3分でこなさなければいけないので、日頃から高いアンテナを貼っていないと検索が間に合いません。

SDGsの17のゴール、169ターゲット以外からも出題される。

・グローバルサウス
・RE100
・デカップリング
・Table for two
・エコロジカルフットプリント
・ダイベストメント
・マイクロプラスチック
・ESD
・愛知ターゲット
・マテリアルフットプリント
・国連食糧農業機関(FAO)
・Covid-19の影響と統計

国連検定といっても大袈裟ではないような・・・しかもそれぞれ細かいところまで言及してきます。

試験問題が一番勉強になる。復習と答え合わせが重要。

SDGs検定の一番の受験メリットは試験中に知識が大きく得られる事です。制限時間90分、どこまできちんと調べて正解できるかな?という挑戦状を叩きつけてくるので、試験中が一番勉強になり、記憶として定着しました。これで5,500円は安い買い物です。

中学高校のテストの時にカンニングペーパーを作ったことがある人はこの感覚が良くわかるかもしれません。作っているうちに覚えてしまうというアレ。

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