年齢について思うこと
いつか、風とロックの箭内道彦さんが、ラジオで「人を年齢で見ない。年上でも年下でも対等に接するようにしている」と言う話をしていた。
これってものすごく大事なことじゃないか、と、その時からずっと心に刺さっている。
私もそれなりに大人になって最近よく思うのが、「子どもの頃から自分の本質は大して変わってない」と言うことだ。経験を重ねるごとに考えが深まったり、間違っていたことに気づいて反省したりしたこともあるけれど、基本的に、私はずっと私だったように思う。
多分、これからも私だろう。
人はその時その時を、ただその人として生きているだけ。
相手との年齢差なんて言うのは、その人の数十年の人生の中のどのタイミングで会ったかの違いに過ぎない。それで下手に出たり上からだったり、態度を変えるって言うのも考えてみたらおかしな話なのだ。
時には、氷河期だとかミレニアルだとかZだとか、世代で切り分けられたりもするけれど、結局誰もが「現在」を生きてることには変わりはない。
ミレニアルの私は2020年代の今を若者の視線から見ることはできないけれど、大人の視線から見ることはできる。
今この時代にZの若者だから作れる何かもあれば、今を大人として生きている誰かにしか作れない何かもあるだろう。
そこに優劣とか、価値の高い低いはないんじゃないか。
あるのは多様性だけだ。
年齢なんてただの数字だと言う人もいる。
確かにその通りだとも思う。
20代でなくなった途端に20代に持っていたものの全てを失うわけでもなければ、40代になった途端に「おばさん」「おじさん」のバッジを付けて歩くわけでもないのに、私たちはなぜそんなふうに思い込んで、30代は30代らしく、40代は40代らしく、なんてふうに線を引いてしまうんだろうか。
大人だからと言って若者を侮らず、
世代の違う誰かを理解することを諦めない。
そんなふうに対等に接することができたら、一番いいなと思う。そうして、お互いの知っていること、知らないことの価値を尊重できたら。
きっと皆、もっと話しやすくなるんじゃないだろうか。
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