生活の建築知識.26
おはようございます。
今回はビスについて説明をしていきます。
DIYなどでも利用する可能性がありますが、一括りにビスと言っても多くの種類があります。
ざっくり違いを分けると、素材・長さ・形状がそれぞれ異なり、ホームセンターなどで見てもらえばわかると思いますが、かなり細分されて販売されています。
では、どのように使い分けているかご説明します。
素材
素材は多くありますが、よく流通しているものを紹介します。
・鉄(ユニクロ)
ホームセンターなどではユニクロと表記されていることがありますが、表面を亜鉛メッキ加工したものをユニクロと言います。
安価であり、強度もしっかりあることから最も多く利用されます。
弱点として水やさんには弱く、メッキ加工が施されているからまだ劣化スピードは遅くなりますが、されていないものだとすぐに傷んでしまいます。
・真鍮
導電性があることから電機機器の端子留めに利用されることが多いですが、耐食性にも優れることや真鍮の色合いから意匠として利用されることもあります。
・ステンレス
水に強く、腐食しずらいことから屋外でも利用可能なビスです。
ただしステンレス自体は硬いのですが、粘りがないことで締め込んでいるとすぐに折れてしまう可能性があります。
下穴などを施してから利用することをおすすめします。
・チタン
酸に強く耐熱性にも優れ、かつ高い強度もあるため非常に万能な素材です。
外部や沿岸部などでも利用が可能で、屋外機器などに多く利用されます。
長さ
こちらは必要に応じた長さを選定することが大切です。
短すぎても長すぎても良くなく、適切な長さを選定する必要があります。
ビスは何かを固定させるための部材であり、ビスを打ち込む相手の部材にしっかりと効かすことが求められます。
固定するものにもよりますが、基本は打ち込む相手の厚み程度の長さを見込みましょう。
厚みがわからない場合、軽いものであれば20mm〜30mm、重みがあるものは40mm程度を採用すれば良いと思います。
また木材同士を接合するために使う場合、接合させる木材に20mm程度ビスが入る長さとしましょう。
例えば30mmの部材同士を接合するのであれば30mm+20mm=55mm程度のビスを選定することをおすすめします。
形状
形状によってビスの特性が大きく異なるのですが、それぞれどのような場合に適しているかわかっていれば選定が容易になります。
・タッピングビス
ビス全体にネジが施されており、打ち込みながら相手にメネジを形成することが出来るビスです。
全体にネジがあることで緩みづらく、さらにメネジを形成しながら厚みが薄い部材でも最後までネジがかかることから、接合よりも何かを固定する場合に適しています。
・木ネジ
名前の通り木材に適しているネジで、ビス全体の先2/3程度にネジが施されており、残りの根本は円筒上にまっすぐなっています。
ネジの部分は相手にメネジを形成しながら奥に進行している力がかかりますが、ネジのない部分ではその力が働きません。
その違いを利用して木材同士の接合に利用すると、ビスを打ち込む際に進もうとする力が途中で木材通しを引きつけ合う力になります。
・ドリルビス
ビスの先端がドリル形状となっており、下穴を施す必要がなく締め付けが出来るビスです。
鉄板などの金属類に適しています。
ただし、あまり薄い部材だとすぐに緩むことがありますので取り扱いには注意が必要です。
ドリルビスは長さを慎重に選ぶ必要がありますので、売場などで相談することをおすすめします。
・頭の形状
最後にビスの頭形状について説明します。
ビスには大きく分けて、サラとナベと言われる頭形状があります。
サラは真っ平となっており、ビスを打ち込んだ後に頭が飛び出したくない場合に選定します。
ナベは頭に丸みがあるもので、鍋をひっくり返したような形状となっており、ビスが奥までめり込んで入りすぎないことを抑止したり、ビスが見えてしまう場合に意匠として利用します。
実際はまだまだ種類も多いですが、ほとんどの場合はこれらを考慮すれば必要なビスは選定出来ると思います。
もし選定に不安があったら売場のスタッフの方に相談してみてください。
特に金物をよく取り扱っているところではかなり詳しく教えてくれる場合もあります。
特殊な使い方になるほど、より専門的な知識が必要となりますので是非活用してみてください。
では、また。
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