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生活の建築知識.41

おはようございます。

最近ではホームセンターでもビニルクロスが売られていたり、塗料も気軽に買うことが出来ます。
それらの施工キットなんかも売られているので、やろうと思えばDIYで貼り替えや塗替えが可能です。
ただそれらを実施する前に少し注意点がありますので、今回は仕上げを行うにあたっての注意点を説明をしていきます。

現在の天井や壁の仕上げがビニルクロスの場合、当然ビニルクロスの貼り換えは可能です。
既存のクロスを剥がして、新規のクロスを貼れば完了となります。
クロスの貼り方に関しては、施工要領を確認して頂ければわかるかと思います。
注意点として、既存クロスを剥がすと基本的にはクロスの裏紙が面に残ります。
その際に綺麗に残っていれば、気にせずそのまま新規クロスを貼ってもらって問題ありません。
しかし、すでに何度もクロスを貼り替えていると裏紙が複数枚残ることになり、裏紙が取れたり取れなかったりすることがあります。
またクロスを貼る下地によっても裏紙が同様になるケースがあります。
コンクリートの壁面に直接クロスを貼る場合は、シーラーと言われる液体を塗布してから貼らないとしっかりくっつかず浮いてしまうこともあり、それにより裏紙の残り具合も影響されます。
裏紙が中途半端に剥がれて浮いてしまっている場合は、浮いてる部分をしっかり除去しなくてはいけません。
さらに除去出来てもその裏紙の厚みで新規クロスを貼った時に、表面に段差が生じてしまう可能性があります。
特に薄手のクロスだと確実に出ると言っても良いでしょう。
その時は段差になりそうな部分にパテ処理を施して、手で触っても凹凸がなくなっていることを確認してから新規クロスを貼り込んでください。
一度貼ってしまうと剥がして再利用することは不可能で材料代がもったいないこととなってしまいます。

次に現在が塗装の天井・壁の場合ですが、こちらは塗り替えが可能です。
また塗装の場合に限ってはビニルクロスを貼ることも可能です。
ここで早速注意ですが、一度クロスを貼ってしまった面に関しては、塗装に変更することは困難となります。
決して無理ではありませんが、先ほど説明にありました裏紙を全て除去する必要があります。
裏紙を剥がすにはタオルやスポンジなどを使用して水分を含ませます。
すると裏紙が一時的に剥がれやすくなるのですが、おそらくすぐにちぎれてしまったり、剥がしてる途中に乾いてしまい何度も水分を含ませることが強いられます。
とても時間がかかる作業となるため、基本的には行わないことをおすすめします。
塗装特有の注意点として、極端に異なる色を上から塗ると一度塗っただけでは既存の色が透けてしまう可能性があります。
基本的に2回以上は塗装を行うことを前提として実施することをおすすめします。
また、塗装の仕上がりに大きな要因となるのは養生となります。
塗装をしない面をマスキングテープなどで養生を行う必要があるのですが、そのテープの貼り方次第で仕上がりの印象は大きく変わります。
直線であればとにかくまっすぐ、曲線であれば通りよく滑らかにテープを貼ることが重要となり、その貼ったラインがそのまま塗装した端部の仕上がりとなります。
実際の工事現場でも塗り替えの場合は、養生が決まればほぼ上手くいくと言えます。
ですので、塗装をする際には養生にこそ力を入れて望んでもらえれば良いかと思います。

ついでにその他仕上げに関しても共通する点を最後に説明します。
タイルや板張りといった難易度が高めのものをDIYでやる方は少ないとは思いますが、もしそのようなものでも上から貼るとなれば、やはり既存のクロスは剥がしてください。
重量のある材料を接着するにはそれなりに強めの接着剤を使用する必要があります。
しかしクロスが貼られていては、面と接着しているのは結局クロスの接着剤となってしまいます。
ですので、確実にクロスを剥がしてから仕上げ材を実施しなければいけません。

既存の下地と新規の下地では扱い方が異なります。
DIYでやる時は多くが既存下地を利用することとなるため、それに適した施工方法を実施しなければいけません。
また、既存の状態・仕上げの材料により施す処理は異なることから安易にこれで大丈夫とは思わず、しっかり調べて実施して頂ければ失敗がないDIYとなると思います。
しかし、ご本人が楽しんで行えて満足すればそれが1番ですね。
あくまでご参考までに。

では、また。

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