日記(2023/01/08)

バイトをしている。もうすぐ半年になる。色んな人に話しかけてそれがうまくいったりうまくいかなかったりして、稼いだお金で本を買ってバイトに行く前の日の寝るまえそれを読んで泣いてしまう。内容が何であろうと泣いてしまう。このところわたしはわたしが生きていることがとっても嬉しい。不思議で泣いてしまう。わたしはわたしが生きていることがこんなにも嬉しいだなんて知らないわたしを諦めることができたことが嬉しいことをわたしは誰かにどうにか伝えたくって、夜が、すこぶる長い……

バイト先にとても優しくとても明るくとても可愛い子がいてとても大好きなのだけれど、わたしたちのバイト先はもうすぐなくなってしまう
一週間後にシフトが被っているねと話をした
そのさらに一週間後もう一度シフトが被って、それが終わったらお店はそれきりなのである。こんなに大好きなのに
今日のシフトはわたしの方が早上がりだった 「お疲れ様」を交わし合った後に 「また来週頑張ろうね」と言われたので浮かれて、そんな柄でもないのだけれどグータッチをしようとしてグーにした右手をを差し出したらその子がパーで包んできた
笑い合ってコートを着てわたしだけがお店を出た 好きな本を読んでいるときとか、うれしい! と思ったときに首を横に振ってしまうクセがあるのだけれど、帰り道風にびゅうびゅう吹かれながらこれでもかというくらい首を振ってしまった どんなさよならもいつもいつもわたしのことをこんなに傷つけて飽きないのか。歩きながら首を振っているのでバランスを崩して転びかけて果てしなく幸せだった

バイトはいつでも辞めたい。砂のお城のなかの、よく陽のあたる部分でお茶会しているような気持ちになるから。心配性なのだ

バイトが終わった後は大抵自動車を運転して帰るのだけれど 暗い夜、ほかの車や自転車なんかが来ている!と全ての光にびくびくしながら帰るのは、光を頼りにして生きる生き物になっているみたいで気分が良いし 車に乗る、それを自在に運転する、たくさんの人を殺してしまうかもしれない存在になる、というのは本当にドキドキすることです 小さい頃から人を沢山殺せる怪獣になりたかった、怪獣になっていつでも沢山の人を殺せるのに毎日編み物とかして暮らすのが夢だった、ので、車をひとりで運転するのは大好きです バイトが終わってすぐさま光を頼りに生きる怪獣になれるってその 休日のスピード感が、好きです。

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