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グルームヘイヴンや獅子のあぎとでわからないことの調べ方

マニュアルを読んでもわからないことがあったら?

 現在、シナリオ6へ挑戦するために持ち込むカードを考えている最中です。その途中でいくつか疑問点があったので自分なりの方法で調べてみました。今回はその経験を元に、私なりの疑問点や不明点の調べ方を紹介します。
 なおルール説明書の冒頭に以下の一文があるので、複数人でゲームプレイ中に生じた疑問点はその場のメンバーで話し合って決めるのがスムーズだと思います。

ゲームプレイ後も疑問が気になった場合は、以下の順番で調べてみましょう。

1:教則本とルール説明書を確認

 今回調べたのは「手番終了時の自動略取は略取アクションに含まれるか?」という疑問です(なぜそれを疑問に思ったのかは若干のネタバレになるので割愛)。まず教則本のp15には「略取は2種類。手番終了時の自動略取と、略取ボックスのプレイ」としか書かれていません。この時点ではまだ「手番終了時に自動的に略取アクションを行う」のか、「手番終了時にアクションではない特殊な自動略取を行う」のかが不明です。
 続いてルール説明書の確認。p13「手番終了時の自動略取」項目には「手番終了時、現在地であるヘクスにある旧貨幣および宝箱を自動的に略取」としか書かれていません。自動略取が略取アクションなのであれば、ここに何らかの記載があっても良さそうなので、別物の可能性が高まりましたがまだ確証は得られません。p20「略取(能力)」項目には「略取X能力を実行すると、Xヘクス以内の全旧貨幣と全宝箱を獲得。略取能力は範囲内に旧貨幣も宝箱もない状態では実行できない」のようなことが書いてありました。能力とはアクションのことでしょうから、略取アクションとは範囲を指定するものという定義であれば、自動略取は略取アクションではなさそうです。
 この時点で「自動略取は略取アクションではない」という仮説が8割方正しそうな気がしますが、念のためさらに調べてみます。

2:Twitterのキーワード検索を利用

 続いてSNSで疑問点を検索してみます。私の勝手なイメージではボードゲームの情報を集めるならInstagramやFacebookよりTwitterだと思うのでそちらでキーワード検索をしてみます。
 このとき、一般的によく使われる言葉なら「グルームヘイヴン(ヘインではない)」や「獅子のあぎと(カタカナではない)」というキーワードと一緒に検索した方が情報を見つけやすい場合があります。ただ、ゲーム名を書かずに疑問を書いている人もいるので、「略取アクション」などの一般的ではない単語ならそれ単体の方が調べやすい場合が多いです。
 なおSNSでの検索はネタバレを知ってしまう可能性もあるので、無関係そうなことは読み飛ばして頭に入れないようにしたり、画像は見ないようにした方が安全です。
 今回は「略取アクション」だけで検索したところ、2020年12月27日に「「通常の略取アクション」とは、手番終了時の自動略取も含みますか?」という全く同じ疑問のツイートがありました(獅子のあぎとではなくグルームヘイヴンのものですが)。このツイートに日本語版の翻訳と監修をされている健部伸明さんが以下のように返信(リプライ)していました。

 という訳で今回はTwitter上で疑問をほぼ解決できました。細かいことを気にしだすとキリがないので、この辺でゲームに戻るのがオススメです。
 ただしこれは最新の情報ではなかったですし、グルームヘイヴンと獅子のあぎとでルールが異なるケースもあるので、さらなる裏付けが欲しい場合はBGGをチェックしましょう。

3:BGGのフォーラム検索は英語が苦手でもなんとかなる

 BGG(BoardGameGeek)とは言わずと知れた世界最大級のボードゲーム情報サイトです。各ゲームのフォーラムではプレイヤー同士が戦略や疑問点について日夜論じ合っています。またゲームを作ったデザイナー本人が発言する場合もある重要なサイトです。海外のサイトなので基本的に英語で記述されていますが、今はブラウザの翻訳機能が充実しているので英語が苦手でもそれなりに理解できると思います(私はGoogle Chromeを利用)。

01のForumsを押すと出てくる02を押して検索窓を開き、03にキーワードを入力します。

 なお検索時に日本語のゲーム用語をそのまま英語に翻訳しても何も見つからない場合があります(直訳されているわけではないため)。その場合は意味が似ている率直な言葉で再検索すると見つけやすいです(能力カードの場合は行動順位番号と能力内容で検索する手もあります)。
 今回のケースなら、略取を英語にすると「Predatory」「Abduction」辺りになるのですがこれでは何も見つかりませんでした。次に「略奪(Looting)」で検索したところ関連する投稿を見つけることができました。ただし数が多すぎたので「Looting Action」と検索しなおして結果を絞り込みました。そしてざっと目を通しましたが、残念ながら探していた回答はありませんでした。

4:答が見つからなかったら質問してみましょう

 TwitterとBGGを探しても答が見つからなかった場合は、最終手段として自ら質問を投稿する手が残されています(流石にBGGへの投稿は英語に慣れた人じゃないとハードルが高いですが)。Twitterで質問する際は、質問が見つかりやすいようにゲーム名のハッシュタグをつけるのがオススメです。獅子のあぎとのことなら「グルームヘイヴン」のハッシュタグを一緒につけてもいいかもしれません。またネタバレに配慮しつつも、疑問点がしっかり伝わるように簡潔かつ正確な文も心掛けたいです。
 実際に私も以下のような投稿をしたところ、2人の方から回答をいただけました。しかもそのうちの1人は健部さん御本人です。

 これで完璧に疑問が解決しました。略取アクション可能な能力カードを持ち込むことにします。今回紹介した順序で調べるのがスムーズだと思いますが、実は私が最初に調べた際は「2」を飛ばしてしまいました(なので記事内での順序と、実際に調べた順は異なるのですが、わかりやすい順でまとめました)。反省したので今後は今回紹介した順に調べようと思います。

おまけ:物標破壊で「敵を倒したら〇〇」の効果は得られるのか?

注:ここからは『獅子のあぎと』シナリオ5までのネタバレが含まれています。またリンク先はさらなるネタバレの可能性もありますのでご注意ください。

 この記事を書いている最中にさらなる疑問が浮かびました。それはハチェット「18:息継ぎ下段」の「このラウンド、敵を倒していたら移動+2かつ経験点1」という効果が物標破壊時にも適用されるかどうかです。
 教則本p27「物標」には「キャラクターにとっては敵とみなし、攻撃の標的とすることができます」と記載されています。ルール説明書p17「物標(地形)」の内容もほぼ同じでした。続いてルール説明書p13「敵」には「敵とモンスターは必ずしも同じものではなく、カードの文脈によって異なってきます」とあるので、「敵」と「モンスター」は使い分けられていると判断して間違いなさそうです。例えばルール説明書p4「旧貨幣(トークン)」には「モンスターが倒されるたびにそのヘクスに1枚ずつ配置することになります」とあるので、「物標」を「敵」とみなしたとしても、破壊時に旧貨幣は配置しません。
 「18:息継ぎ下段」のテキストをもう一度読むと「このラウンド、敵を倒していたら移動+2かつ経験点1」と記載されています。「モンスターを」ではなく「敵を」と書いてあるので、物標破壊時にも効果がありそうな気がしてきました。
 さらなる裏付けを求めてTwiiterで「物標 獅子」で検索してみると気になる投稿がありました。

 ハチェット「17:本命上段」にも「攻撃後にその標的を宿敵とする。宿敵が倒されたら」と似たような条件が記載されていますが、こちらでは「敵かモンスターか」ではなく、「kill(倒す)かdestroy(破壊)か」が争点になっているようでした。日本語Twitter上ではこれ以上の情報がなかったので、ラルヴァさんが張られたリンク先やフォーラム検索で色々調べてみました。

 上記のようにいくつかスレッドが立っていて、まだ公式見解は出ていないようです。「倒すと破壊」を明確に区別する(つまり破壊では対象外にする)のであれば、「息継ぎ下段」の追加効果は発生せず、「本命上段」の本命印も配置されないというのが整合性はありそうです。逆に「倒すと破壊」を同義とすれば、物標破壊時にも「息継ぎ下段」の追加効果は発生して、本命印も配置されます。
 個人的な感覚ではその中間の「息継ぎ下段」は物標NG。本命印は物標破壊時も配置が一番しっくりくるので難しいところです。なお3つ目のスレッドに「最近リリースされたデジタルバージョンでは、スキルはオブジェクトを破壊した後に恩恵を受けます(自動翻訳)」という投稿があったので、「倒すと破壊は同義」とした方がシンプルかつ整合性もあって戦略的な楽しさも損なわれないのでこれを採用しようかなと考え中です(デジタル版の処理が絶対に正しいという確証はありませんが)。難易度逢魔ソロルールはただでさえ難しいため、ルールが曖昧な能力カードについては弱体化させる解釈をわざわざ選ばなくても良いかなと。
 BGGのスレッドを見た時点で明確な答がなさそうだったので、この疑問点については質問投稿はしていません。このnoteを読んで下さった方は自分が納得できるルールで遊んでいただければと思います。

2023年3月29日追記:物標に本命印は配置できない

 健部さんが明確に本命トークンと物標の関係について投稿されていました。言われてみれば納得なのですが、状態の説明に「全状態のリストは下記のとおり」と記載されていたので、そこに書いていない「トークンを置いて発生する効果」は状態とは別だと思い込んでおりました。今後は物標にトークンを置かないようにします。レッド・ガードの拘束鎖は物標にも使っていたかも。逆に正確な一撃の「標的に負の状態があるなら」はトークンでも適用されることになりそうですね。


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