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普段着の京都(13)

今年も7月に入り、祇園さんの季節。
有名な話だが、祇園祭は山鉾巡行だけではない。1ヶ月に渡ってさまざまな行事が続く。

この時期、京都は人で溢れかえる。
鉾町で直接祭りに関わっていらっしゃる方々にとっては、準備に胸が高鳴る時期。
NHKのドラマ「京都人の密かな愉しみ Blue修行中」でも取り上げられていた。

鉾町の外側に住む「自称京都人」にとっては、胸高鳴る時期というより、「気(き)ーつけんとあかん」ことがたくさんある時期。
◯鉾が立つと、交通規制が始まり、街中に車で突っ込むのは危ない。いつもの道が通れないこともあるし、渋滞もあちこちで発生。
◯阪急烏丸駅など中心部の駅からゴミ箱とベンチが姿を消すので、要注意。
◯東京出張の時は、新幹線のチケットの発券場所に注意。京都駅のみどりの窓口で発券する場合は、時間に相当の余裕を持っておくこと。
◯飲み会の企画は時期をずらす方が無難。予約も取りにくいし、価格設定が高くなっていることがしばしば。
◯梅雨末期で、豪雨の季節(祇園さんが終わると梅雨明け、というタイミングが多い)。災害に注意。

けっして祇園さんが迷惑だと言っているわけではない。こんちきちんが流れると、「ああ、京都だなあ、祇園さんだなあ」としみじみするし、祇園さんにはたくさんの思い出も(それなりに)ある。
ただ、この時期、京都に住む人間は、祇園さんシフトが必要になるのだ。

鉾立ての様子 釘は使わない

ちなみに、ゲストを宵山や宵々山に案内する時は、黄色など派手で目立つ色の服を着ていくことが必要だ。ゲストに見つけてもらいやすくなる。さらにこの服は洗えるものを選びたい。汗だくになるし、食べ歩きのソースが必ず付く。浴衣にゲタは、風情はあるが、修行状態になるので案内者は避けるべし。ゲストがその服装だった場合は、あまり歩かないルートを選択した方がいい。鼻緒が食いこんだり、足を踏まれたりして、長距離は歩けない。

今年は今のところ祇園さんにゲストを案内する予定はない。
どうするかな、宵山も山鉾巡行もテレビを通して拝見するかな。