見出し画像

ボジョレー?ボージョレ?

バブル最盛期の思い出はいくつもありますが、今から振り返るとちょっと顔が赤くなるようなことも。

クリスマス・イヴ…あの妙な盛り上がりはなんだったのでしょう。
まずはその日をいっしょに過ごす恋人が必要。
そして恋人と一緒に高級レストランで食事、さらには高級ホテルも予約するのも定番。
まだ恋人はいないけど、とりあえずレストランの予約はしておく、という用意周到な人々もいました。
独りで過ごすのは寂しいと、臨時的な恋人になる人たちもいたり、どうしてあれほど熱心に、そして膨大なエネルギー(とお金)を費やしていたのか、今から考えると不思議でもあり、滑稽でもあります。

そして、いつからか急に騒ぎだしたのが11月の第3木曜日、そうです、ボージョレ・ヌーヴォーの解禁日です。時差のおかげで(せいで?)、本場より先に解禁されると大騒ぎ。
夜中に集まって、カウントダウンをして、ワインを飲むというイベントがあちらこちらで。みなさんも参加された経験はあるでしょうか?

ところで、このボージョレ・ヌーヴォーですが、表記がまだ揺れています。
揺れそうなポイントがいくつもあって、
・長音(ー)の有無(数か所)
・「ボ」か「ヴォ」か
・中点はあるかないか
この組み合わせで、相当数の表記が観察できます。
これについて、アサヒ飲料さんが、HPで次のように書いています。

ボージョレ?ボジョレー?ヌーヴォ?ヌーボー?ご存知、毎年11月第3木曜日は「ボージョレ・ヌーヴォ」の解禁日。ご自宅や飲食店などで、その年の新酒の味わいを楽しまれる方も多いと思います。ところでテレビや雑誌などで、「ボージョレ・ヌーヴォ」が取り上げられるたびに、「あれ?」と思ったことはありませんか。とあるニュース番組では “ボージョレ・ヌーヴォ”と呼んでいたり、雑誌の記事には“ボージョレー・ヌーボ”と書いてあったり。はたまた “ボジョレ・ヌーボー”と記載されたウェブサイトもあります。一体、どの表記が正しいのでしょうか? 実は、どの呼び方もホントです。あくまで発音や表記のゆれによるもので、すべて同じ“Beaujolais nouveau”なのです。

https://www.asahibeer.co.jp/enjoy/wine/know/wine/3_1.html
(最終閲覧日2022.10.25)

外来語の表記は、異なる言語の音を、日本語の音韻構造に落とし込むため、揺れることが多々ありますが、数年で、メジャーな表記が固まってくるものです。記者ハンドブックなどでも整理されたりします。
しかし、年に一回しか出番がないと、なかなか優勢な表記が固まりにくいのでしょうか。

関連して、新しいUKの首相はBBCの日本語サイトは「スーナク」、主なテレビメディアは「スナク」、それ以外に「スナック」という表記も見えます。こちらは年一回の登場とはいかないので、そろそろ優勢な表記が決まるのではないかと思います。

「ギョエテとは俺のことかとゲーテ言い」(伝:斎藤緑雨)

おまけ
参考までにリンクをご紹介だけ