コンセプチュアル思考 村山昇 著 読書メモ
平積み本でパラパラめくって良さげだったので買った勉強用の積読から。
非常に勉強になる本だった。まだ自分の中に取り込みきれてないが。
本の構成としては、ワークシートが各章に配置されていて自分で考え、アウトプットして理解を深めるようになっていた(余裕なくてできなかったが、やった方が理解度が違ってくるとは思った)。
自分は主にデザイン思考を仕事で扱っているつもりだが、デザイン思考でもEMPATHIZEで人を捉え、DEFINEでインサイトを定義する。その後に具体の解決策を作っていくことになるが、このインサイトを定義する際に、具体から属人的な解釈を加え、抽象的なありたい(あるべき)姿を抽出する。
これがなんとも曖昧であり、デザイン思考の共感やプロトタイプとテストに主眼が置かれ気味で、掴みどころがなかった。
最近になって、自分の中でこうかな?という像が出来つつあったところで、この本に出会えて良かった。
まさにインサイト定義のような所で処し方ではなく、在り方を思考することの重要性がわかりやすく書いてあって良かった。
ちなみに、本書で知、情、意の3つの思考と書かれ、知がロジカルシンキングなど、情がデザインシンキングなど、そして意がこのコンセプチュアルシンキングとなるようで、デザイン思考とは別物なんか!と意外だった。もちろん、完全に分離できるものではないだろうけど。
意は哲学とのことで、そっち方向好きなんだなぁと思った。
最後に記載されてた「「多数にわかりやすい」への傾倒が独創性を衰えさせる」というパラグラフがめちゃくちゃ頷けた。どうしたら良いんだろ?
あと、働くためのモチベーション的な話が実は驚いた。知らなかった。
マズローとは結構違うんだな。
最近KPIばっかり下達されるので、みんなやる気を喪失してる気がしてて、なんのためにそのKPIを達成するかが明示されてないんだよなぁと思った。確かに全社的なビジョンやら中計はあっても、あれじゃやる気にはつながらないよねと。
そして、自分も鬱になりかけてた1年強があり、最近同僚達が弱っていってるのを見て、どうしたら良いのかなと思ってた。
自分はたまたまこのコンセプチュアル思考に類似する業務に携わっていたために、少しずつメンタルが回復したのかもなと思い始めた。
この思考は結局は他者との比較ということから解放され、自分に必要のないものはフォーカス外になってある意味精神も安定しやすいのかもしれない。
自分はどうありたいのか。これは本当に今後の人生ずっと考えていきたい。そういう思考の根幹があるからこそ、効果的な学びやトライアンドエラーが可能になるんだと思う。
少なくとも自分の原体験は大切に、言葉を磨けるように勉強を続ける。
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