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【a-52】プア・ジャパン 野口悠紀雄 著 読書メモ

オーディブル。
前にもこの人の本は読んだか聴いたことあるはず。

経済関係の話は面白くて、日本の政策的な補助による企業延命が日本企業の自立性を無くして弱くしているという話はかなり納得できた。

確かに、補助金頼りの施策が日本は多すぎる気がする。自分で市場原理に則って稼げる強さが無いと結局国外には勝ち目がない。

また、生産性というのもこれまで漠然と捉えていたけど、労働者1人1人が作り出せる価値(稼げるお金)を大きくしていくことでしか賃上げは起きないということは当たり前なんだけど衝撃だった。
そして、それには1人がいくら頑張っても会社なら社員で分配するので効果が薄い。全員をレベルアップしていく必要があるなと感じた。
小手先のノウハウを教えるんじゃなくて、その人の作り出せる価値を上げるマインドから教えていかないといけないと感じた。今後意識していきたい。

上記の生産性の話、アメリカだと完全に割り切って頭が使えない人にはタスクをなるべく単一に切り出して、そのタスクのプロとして最適化してもらうやり方で生産性を上げているらしい。工業制手工業に近いイメージかなと思ったが、これだと頭脳労働者と手足という図になって賃金格差は開きそう。
日本はチャンス自体はきちんとあるので全員にマルチタスクを与えてしまう。それによって能力差による歩留まりの悪さを一部の個人の無理で乗り切ってしまっていた。結局、それ以上効率は上がらないし、疲弊してしまっていたと思う。
日本の良さもあると思うので良い解決法があると良いなと思う。

それ以外の政治的な所への言及は正直蛇足だったかなと思った。根拠薄弱ないっちょ噛みって感じたし、世代特有の反体制感情が入っていそうだなと。

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