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新西遊記 下 陳舜臣 著 読書メモ

続き。
玄奘の後半戦。

凄まじい山越えがあったとのこと。
西域への道ってこんな氷河のあるような山への登山って入ってたんだろうか?と気になった。
張騫や班超をはじめとして、その後もシルクロードとしてたくさんの商業部隊が往来した道がこんななの?と。
確かシルクロードには南北ルートがあったと思うのでその南側を玄奘は通ったんだろうか?

当時の各地の宗教分布も面白いなと思った。
この当時は李世民の世であり、日本では聖徳太子の頃。イスラム教はまだ世界宗教にはなってないはずで(まだムハンマド生まれてない?)、世界的にはキリスト教、ゾロアスター教、仏教が人口的に大きなパイを持ってたのかな。
この玄奘のルート上では北伝仏教とゾロアスター教からの拝火教、キリスト教からの景教あたりが分布してたんじゃ無いかな。それに道教や儒教が中華から染み出していたかも。
アラブ人たちが仏教の習俗を持っている状態は興味深い。
また、途中でバーミヤンの石仏がタリバンに爆破された話も出てきて、あれを見てから、貴重な歴史遺産は観に行ける内に観に行きたいと思うようになったんだったなと思い出した。
そういう場所は地域としても危ない所が多いので、10年前より今の方が既に行きにくくなってるので、もう行けないかもなぁ。。
ミャンマーは平和な内に行けて良かったな。

本編でも上巻でドラゴンボールとかが西遊記からだよねと触れていたことを触れてくれていた。
帰国の道のりが特に触れられないのも不思議だなと思った。そんなに適当でいいんだろうか。

帰国した後の翻訳というのも大事業だっただろうけど、凄いなぁと改めて。
この翻訳元の経典は奇跡的にどこかに残ってたりしないのかなぁ。紙になってからは燃えるようになって残りにくくなったよなぁ。
般若心経など彼の翻訳らしい。
本編に、お経の内容は何か生きる上での教えなどであり、それで悪霊を祓ったりするのは不思議と書いてあって、確かになぁと思った。
仏教に退魔の考え方みたいなのは無いので寺生まれのTさんとか、大矛盾だし、お坊さんって仏教の先生みたいな人だよなと。
仏教では、解脱するのがある意味理想なんだと思うけど、それって何も欲せず、足るを知るという状態なので、仏壇や墓前でお祈りをすること自体が本来的には間違ってるんじゃないの?と私は思ってる。
仏教って面白いなぁと思う。

また、歴史物読みたい。

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