劉裕 小前亮 著 読書メモ
前回の苻堅と王猛の地続きの話。
前回のクライマックスから始まって、劉裕が皇帝になるまで。劉宋を建てる。
一兵卒から1人で駆け登って皇帝に成り切ったのは結構すごい事例なんじゃなかろうか。他に思いつくのは朱元璋くらいかも。
こういう話を読んでいると、結局長生きした人が1番強いと思う。健康に気をつけようと思った。
劉裕もなんだかんだ戦場に出続けて60歳くらいまで生きたのはやはり凄い。
晋の文公、重耳もそうだか、長生きして結局強かった敵たちが居なくなってしまえば、特に長期安定を達成している王朝でもなければ、良いポジションを取りやすい。司馬懿もそう。
積み上げたものが全てひっくり返ってしまう、カリスマによる統治はやはり期待値が低くて長期的には今の議会制民主主義みたいな宰相が変わっても国は大きく影響を受けないシステムが強い。
だから科学が発展したんだろうなと思う。マグナカルタから積み上げたイギリスは強いし、乾隆帝までの清朝も強かったはず。
そういう意味では二大政党制の国は少し弱いかもしれない。
それにしてもこの劉裕、趙匡胤、遡れば西祖覇王項羽あたりの戦場に出れば一騎当千の負け知らずみたいな人物が勝ち残るストーリーって結構少ないから、劉裕はいいなと思った。
王朝に反旗を翻すチャンスが無かった楽毅や白起、衛青や霍去病、チャンスはあれど行使しなかった蒙恬や韓信、武に頼りすぎてて滅んだ董卓や呂布。栄光は一瞬だった異民族の長の冒頓単于や汗顔阿骨打などなど、結局最後が良くない。マシなのは冒頓単于と衛青くらい?
本当に人生ってわからないなぁと思う。
自分は楽しく心配少なく終わりを迎えたいなと思ったウクライナ情勢の読めない今日この頃。
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