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琉球の風 疾風の巻 二 陳舜臣 著 読書メモ

陳舜臣さんのシリーズの続き。
先日、5年ぶりくらいにリア友として唯一歴史トークの出来る人と再会。社会人になって海外旅行中に出会い計4回しか会ったことないのに仲良くしてもらってる。
彼は陳舜臣さんも好きで、今陳舜臣さん読んでるのが何となく嬉しかった。

さて、秀吉の朝鮮出兵に端を発す東アジアの玉突き的な動乱で、琉球は薩摩に侵攻されてしまう。
今作はその琉球の降伏がメイン。当然負けることは知ってたのでこの巻はそこまで意外性はない。
一方でこの後どうなるのか、あんまり知らないので次巻最終巻が楽しみである。

琉球は中学の頃聴いてたモンパチで、平和を愛する平和国だから戦争持ち込むなみないな、今聞くと頭パッパラパーな主張だなと思うけど、理想郷のような国だったと一部には本当に信じられてる。
でも、ある意味虎の威を借る狐的な戦略で、ポジショニングを慎重に行なって血を流さずに財を成したというのが実態のよう。
人口も無いし、自力で戦うのは無理。近代の資源強国的なムーブをしてたんだなぁと。
冊封体制の中に組み入れられてたけど、与えられる印璽によって位階がわかるところ、李氏朝鮮や室町日本の金印より落ちていたと、確かどこかに書いてあった。
侵略するほどな戦略的価値が平時はなく、適当に仲間に入れられてるという扱いだったんだろうなと。
今は不沈空母としても、中国の海洋進出を阻む綱とも取れる重要な場所になってしまって、住んでいる当人たちには理解できないんだろうなぁと。まぁ、中華ナイズがメリットあるなら、それはそれで良いけど最前線基地となって結果激戦区になりそうだけど。

さて、ある意味生きるのに精一杯で侵攻に備えられなかった琉球の遺臣たちは、どのように動いてどのような琉球の立ち位置を作っていくのか楽しみ。

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