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秘本三国志(一) 陳舜臣 著 読書メモ

ずっと全巻揃えて読みたかった陳舜臣さんの残り少ない未読作品。

いくつかの作家さんの三国志を読んできたけど、やはり陳舜臣さん、切り口がかなり独特。
いきなり主役が巴蜀で後に劉備陣営に乗っ取られる五斗米道の幹部。孫堅が噂話でしか出てこないが、曹操、劉備は出てくる。
確か北方謙三さんの三国志では曹操が西域と結びつきが強く、浮屠へ寛容で、浮屠を戦略に用いてた描写があった。特に道教の権力との結びつきを警戒、解脱を目指す仏教は日本では信長に嫌悪されるほど権力とズブズブになってしまったが、本来清貧を目指す宗教だから利用しやすかったと。

道教五斗米道の幹部が仏教の白馬寺に潜り込んで曹操と上手く付き合う描写はワクワクする。
ちなみにかつて洛陽に旅行に行った時にこの白馬寺と漢魏洛陽城の城郭跡の丘のようなものは見てきた。かなり妄想が捗った。その記憶のせいでバイマースーと頭で読んでしまう 笑

この本は違う時代の様々な事件を、著者の考察用引用として差し込んでくるので、中国史何週かしてないとチンプンカンプンたど思うが逆にマニアックな人にはめちゃくちゃ面白い本だと思う。

6巻まであるので、楽しく読んでいこうと思う。三国志は大体の流れは頭に入ってるし、山越族とか出てくるかなぁ?主観の視点人物は今後どうなるのか?もし今の人物のまま進むのなら曹操世代で視点が途絶えることになるので、気になる所。

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