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春秋戦国志 上 安能務 著 読書メモ
以前ブックオフで見つけてしまった、宮城谷さん以外の春秋戦国時代を扱った小説!
テンション爆上がりで楽しみにしていた。
上中下巻あり、1冊ごとのページ数、文字の小ささも申し分なく。詰め詰めで最高。
初版が出たのがソ連崩壊くらいのころのようで、時々出てくる現代の事象に当て嵌めてるのが既に30年前でちょっと古いけど、2700年前に比べればついさっきだなぁとしみじみ思う。
上巻は春秋時代の開始から、つまり西周の幽王と褒姒のエピソードから始まる。傾国の美女のテーマでランキングもあって面白かったが、反論はしたいなと思った。
個人的には以前読んだ本にあった、夏王朝末、商王朝末、西周末の傾国の美女伝説は、モデルがどこかにあって、それを転用されたものだと思っている。妺嬉、妲己、褒姒。なので、あの辺は話半分に聞きたいが、いずれにせよ西周の記録庫が燃えたらしいのが残念だなと思う。埋まってれば見つかるのに。。
鄭の活躍もあって東周として存続したが、ここから春秋時代の始まり。所謂権力の分散化の端緒となる。
各国のしょうもない小競り合いが続く中、唐代の武廟六十四将にも挙げられる中国史屈指の名宰相、管仲が現れる。
そして所謂春秋五覇筆頭の桓公が覇権を取る。
管仲はそのタイトルで宮城谷さんの小説をかなり昔に読んだ。管鮑の交わりなんて言葉も知らなかったけど、随分信頼しあった優秀な2人組がいたんだなぁと思ったくらいだったが、今回は北狄討伐などエピソードが多くて楽しかった。
遊戯に対する闇遊戯並みの信頼関係を見た。
予想通り、その後は晋の驪姫の乱周りが始まり、夷吾が晋公になったところまでが上巻だった。百里奚が出てきたり楽しい所。
次はどこまで行くのだろうか?かなり楽しみ。
本としては予備知識なしでは全く意味のわからない話になってると思うので、超マニアックで面白い。今まで個辺で見てきた人物達がタイムラインに沿って繋がってるのでかなり楽しいおさらいをしている気分。
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