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琉球の風 波濤の巻 一 陳舜臣 著 読書メモ

陳舜臣さんのシリーズがまとめて手に入ったので読む。三巻まである。
舞台は徳川家康が覇権を獲得した直後の琉球とそれを取り巻く明と日本。

冊封使という明との外交のやり取りを描いていたが、薩摩との摩擦や明の衰退など様々な時代の変化を受けて、明から多く影響を受けてきた琉球が、どうあるべきか悩む。

琉球は言葉としては日本の古語から分化したと聞いたことあるが、政治的には貿易中継で運営しており、大航海時代の南蛮貿易で割を食い、明の鎖国政策以降は冊封された貿易という形で明に依存しまくってる形のよう。
秀吉の朝鮮出兵によって日本と明は敵対してることになってるので、琉球が間に入って利益を得ていたよう。

色々立ち位置を知らなかったので、興味深い。山田長政がシャムでアユタヤ王朝に仕えて活躍したのもこの後くらいだろうし、秀吉の影響が残る時代で、天正少年使節団の生き残りがマカオにいたりするんだろうし、ヌルハチが台頭して中国では李自成とかも出てくる。もう少しで日本も鎖国を始めるだろうし。
これから楽しみ。

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