【全頭所見】


①デゼル レーン

3/15デビューで2戦破格の末脚で勝ち上がり、2歳GⅠ・クラシックと戦ってきた多くの馬をさしおいて人気を集めている。確かに唯一後方からぶち抜いたスイートピーSの走りぶりを見るとメチャクチャ強いとしか言いようがない。
が、デビューが最近で2戦しかしていないというのはフレッシュで疲弊が少ないのかもしれないが、反面それまでに何かしら順調でなかった要素があるということでもあり、必ずしもポジティヴにばかりは捉えきれない。
また、テンは遅く後ろからの競馬になると思われ、俄然相手が強化される今回も同様のぶち抜きを見せられるかどうかは結構怪しい。(友道師は位置をとっていくようなコメントしているが出来るのだろうか?)
人気のままであれば走っちゃったらしょうがないと切る方向もありかと。


②クラヴァシュドール Mデムーロ

桜花賞ではコーナー差し掛かるあたりで前が狭くなったのにビビったのか、急激な失速を見せるも、その後また盛り返して4着という今後に不安と期待の両方を抱かせる走りを披露。もちろん同様の事象が起きたらさすがに馬券内は厳しいが、あんなことさえなければ有力馬の一角。
重い馬場でも好走しており、また昨秋『高速の府中』を体験済みで、しかもサリオスと同等の上がりを使っての2着というのはポイント高い。脚質も自在で、機を見て積極的に動かしていく鞍上との相性も良い。


③アブレイズ 藤井勘

なにげにこの馬も無敗のオークス馬となる資格を持っている。前走フラワーCは厳しい流れを番手から抜け出し押し切る強い勝ち方。2着馬がその後フローラSでパッとしなかったので安く見られてる感もあるが、シーズンズギフトやクリスティにつけた着差を思うと実は評価すべきかもしれない。
過去2走とも時計の掛かる馬場で、高速馬場への適性はまったくの未知数。


④デアリングタクト 松山

GⅠ桜花賞を含む過去3走をすべて圧巻の末脚で勝利。過去10年のオークスで上がり最速馬が勝ち負けに関わらなかったのは一度しかなく、1番人気に推されるのは必然。
不安要素としては、今回実は数少ない初輸送であることの他、初の左回り、これまでマイルしか走ってないところからの距離延長(これは他馬でも多い)が挙げられる。
また、週中の雨がどの程度影響するかわからないが、ここまでの府中の傾向を見ると、まず経験したことないような高速馬場になる可能性が高い。おそらく中団かやや後方からの競馬になると思われるが、前が止まらない可能性もあり、直線出た時点で桜花賞のような位置取りでは届かない恐れもある。
新馬戦で一応先行はしているがあの時はどスロー。2年前のオークスでは似たような不安のあったアーモンドアイが、意外にも好位につけぶっちぎったが、果たして同様のことが成し遂げられるかどうか。

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