見出し画像

【ライブ】ばってん少女隊のVR Special Liveは VRライブの新しい教科書である。【感想】

ばってん少女隊という九州を拠点として活躍しているアイドルグループをご存知でしょうか? スターダストプロモーション所属のアイドルグループで、九州を拠点に6人体制で活動されています。

このグループが昨年頃から力を入れているものの一つとして、ヴァーチャル・リアリティ(VR)があります。公式のYoutubeチャンネルにて、VRゴーグル等で楽しめる動画を時折アップしていました。ゴーグルを持っていない方でも、スマホで見れば180度に視点を動かせるVRの技術の凄さは伝わると思います。

見ててドキドキしますね。

過去にあげていたのは無料で見れるバラエティ的な動画だったのですが、2021年9月3日、本格的なライブ映像のVR作品を有料でリリースしました。

値段は3900円です。収録時間は33分なので、市販されているDVDやBlu-rayでのライブ映像作品と比べると割高に感じるかもしれません。しかし、私は実際に購入して見た上で、十分に安い値段であると断言します。なぜならこれは、VRにおけるアイドルライブ映像において教科書になりえる作品だからです。その理由をこのnoteで紹介したいと思います。


① 理想的なカメラ位置

VR作品において、カメラ位置は非常に重要なポイントです。VRの魅力はどこを見るか自分で決めれることですが、どこから見るかは決められません(最新技術ではあるかもしれませんが…)。ライブ会場でライブを見る際に、目は動かせるけど座席は変えられないのと一緒です。

今までの既存のVR映像では、ライブ会場の下から設置したファン目線のカメラがほとんどでしたが、これだとメンバーの表情や振り付けが見にくいです。映画館で最前列だと全体が見づらいのと一緒です。アイドルが近くに寄ってきたり、360°からアイドルがカメラを囲んでいる形式もあります。これはこれで面白いですが、ライブを集中して楽しむのは難しいです。

では、ばってん少女隊のカメラの位置がどの辺りなのかというと、ステージの上です。最前列ではありません、給水用のペットボトルの位置です。

画像1

左側に立っているのがカメラです。

上から見下ろす景色でもなく、下から見上げる景色でもない、アイドルと同じ目線で見れるライブです。さらにメンバーとの距離は握手会くらい近く、目をそらしてしまうくらい現実です。

このVR作品はライブ会場で見れるものを再現したのではなく、VRでしかできない体験を見せてくれたのです。

さらにこの作品ではカメラが完全固定であり、メンバーも握手会の距離以上は近付かないのでVR酔いをすることはないです。360°映像ではなく180°映像なので、メンバー6人を簡単に見渡せることができます。この視点は、自分が今まで見たVRライブの中で間違いなく一番です。


② VRでも手を抜かないクオリティ

VR作品にありがちなのですが、「VRを使った」という事実だけで満足してしまい、本編としての内容がおざなりになることが多いです。

しかしこの作品は、ライブ映像作品として非常に見れるものなのです。VRは視点を動かせるのでわかるのですが、端の方にいるメンバーも全力で踊り切ってます。音楽フェスに出演するときのように、自分達の売りをギュッと詰め込んだような33分のセトリです。

ライブMCでも言及していたのですが、このVRのためにフォーメーションを変更するなどの工夫もこらされています。6人というメンバー数も、視覚に入る情報量として一番丁度いい人数です。初めてVR体験をするときに見るのにふさわしい、まさに教科書のような作品です。

昨年出した名盤、『ふぁん』の楽曲を中心にセトリが構成されているので、このアルバムを聴いてみて興味を持っていただけたらぜひVR作品も買ってみてほしいです。

全て神曲です。

③ 完成形への余白

ここまで褒めすぎたので、この項目では少し気になった点を、買うのを検討している方のために書きます。

画質については少し粗目な気がしました。激しいダンスの時は残像も見えるので、fps数も少ないと思います。私は元々Oculus Goで色々なVR映像を見てきたのですが、これより滑らかで高画質な作品は多くあります。

後ろの背景もあまりにシンプルで、色々な場所に視点を移せるVRならではの、もっと映える背景や会場があったかもしれません。

でも、まだ進化する余白が残っているからこそ、このVR Special liveが教科書なんだと思います。この作品が基準となり、よりクオリティが進化したVR×アイドル 作品が今後誕生する未来があるわけです。

『3900円は安い』と前述しましたが、それはあくまでVRゴーグルを持っている人にとっての話です。ゴーグルを持っていない人はこれを見るのに数万円払ってゴーグルを買う必要があります。簡単に出せる値段ではありません。

画像2

安いのもないことはない。

だからこそ、VR×アイドル 作品がより充実し、アイドルファンでも手を出しやすくなる日が訪れるのを私は待ち望みます。


まとめ

以上です。いかがでしたか?

元々楽曲とパフォーマンスに定評がある ばってん少女隊 と、VRへの理解が深い製作陣が手を組んだこの作品は、現時点でVRライブ作品としてはトップに位置すると断言します。

このnoteをきっかけに、このライブを見ていただける方がいらっしゃれば非常に嬉しいです。

体験版としてYoutubeにもVR映像が無料公開されているので、そちらを見て購入を判断していただけると嬉しいです。

※ この『びびび美少女』は本編には収録されていないので、これを見て本編の感動が薄れることはないです。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



いつもキレイに使っていただき、ありがとうございます。