保険が必要な理由(社会論)②
トラブルの仲介役としての保険
保険に入るメリットは、トラブルに巻き込まれた時に、事故センターへ任せられるというものがある。
自動車保険を想定すると分かりやすい。
保険会社が保険金を出すでなく、相手方と示談を代わってしてくれる。
主に損害保険になるが、さまざまな賠償事案の補償問題を経験しており、組織内でノウハウが多く蓄積されている。
補償を巡り交渉することは、通常非弁活動と呼ばれ、弁護士の専権事項ではあるが、特例で損害保険会社にも認められてる。
したがって弁護士に任しても同様に自動車事故に対応してもらえるが、一方の保険会社を使うメリットはいくつか挙げられる。
①通常、自動車同士の事故の場合、相手方も保険会社を使ってくるため、お互い何万回も交渉している保険会社同士の話し合いの為、融通の利いた早期解決が望める。
②弁護士は交渉のみであるが、保険金支払いや修理工場への手配、遠隔地であれば宿泊料の補償、レッカーなど複合的なサービスがパッケージで提供される。
③賠償事案は相手が激昂しているなど感情的になるケースも多いが、日頃から見慣れた保険の営業担当が間に入ることも多く、より身近な人に対応してもらえる精神的な安心感がある。
このように個々人の権利意識が強まり、自転車事故など加害・被害共にトラブルに巻き込まれるリスクも以前より高まっている。
その仲介役として、金銭だけでなく様々な事前・事後のサービスを提供する役目を保険会社が果たしていると考えられる。