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万事塞翁が馬(パワハラ、遺言)

 「万事塞翁が馬」という諺があります。これは人生を送るうえで大変意味のある言葉だと思っています。

 昨年、馬鹿な奴が教えを請いている人が、物凄いパワーハラスメントを受け、ノイローゼとなり、鬱病にかかられました。パワハラをした人も良く知っていますが、さもありなんという感じです。このパワハラを行った者はすべて自分が正しいと考えている以上、この者のパワハラ体質は治らないでしょう。ただ、パワハラを受けた者は、本人の意思もあり現在は治られたようです。そしてここで考えたいのは、パワハラを受けた者は、その会社を退社され、従前従事していた仕事に付かれたことです。パワハラを受けたことは、非常に最低な時間だったでしょう。しかしながら、このパワハラによって自分の従事したい仕事に再度つけたことは最高なことです。人生良いこともあれば悪いこともあります。この波を乗り切っていくことに人生の意味があると思うのです。悪いことが起きても、その悪いことがあったからこそよいことが惹起されてくることもあります。それこそ「万事塞翁が馬」です。

 馬鹿な奴も、若い時パワハラを2度も受け、最後は暴力も受けたため辞職し、結果として自立しました。お陰様で、現在は定年もなく、気ままに仕事をし、年金生活者より若干経済的には恵まれた生活をしています。これもパワハラがあったからこそ現在があり、パワハラをした者に感謝したいくらいです。これも「万事塞翁が馬」ですね。

 ちょっと標題とは違いますが、2020年12月30日俳優の綿引勝彦さんが、すい臓がんのため亡くなられました。その逝去に関するニュースの中で、綿引さんの奥様である樫村文江さんが、綿引さんが亡くなられる前の状況として「夢うつつの中で、将棋を指していたのでしょうか、「投了すると伝えてくれ」とつぶやいたのですが、これで人生を投了するということでもあったのでしょうか。最後は眠るように逝きました。」との話が書かれていました。人生の終わりを認識・自覚した素晴らしい「ことば」だと思います。
 
 昔、仕事上で付き合いのあった者が、晩年「死ぬのが怖い」としばしばこぼしていたと奥様から聞いたことがあります。
 人間は生まれた時から死に向かって歩んでいくものだと教えられています。喜寿を迎えた馬鹿な奴はあと何年生きられるか知りません。この世の縁が尽きるまで、「万事塞翁が馬」ではありませんが、成り行きに従って、いろいろ勉強し、楽しみ、縁が尽きたとき、従容とこれに従っていきたいものです。

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