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サマソニに行ったよ 1日目

サマソニのラインナップが発表された日、気づいたらサマソニ2daysのチケットをポチってた。衝動買いというやつだ。THE 1975、LIBERTINES、KULA SHAKER、PRIMAL SCREAMなどの海外からのビッグネームの存在が大きかった。これだけのメンツを集めたクリエイティブマンには感謝しかない。

さて、僕とサマソニの最初の思い出は2020年に遡る。2020年の11月に過去のサマソニのライブ映像をyoutube配信するという企画が開催されていた。
こんな感じのやつ。

その頃の僕といえばみのミュージックを貪るように見ていた。みのミュージックで紹介された名盤を無課金Spotifyで何とか聴くという奇行に始まり、音楽全般に対してかなりニワカだった。今思えばとても恥ずかしい。

その配信では受験勉強を片手にグリーンデイを見て凄い!ってなったのとレディヘを見てなんじゃこりゃ!ってなったのを覚えてる(他のアーティストのライブ映像も見たはずなのだが記憶にない)。
何より洋楽アーティストが日本でパフォーマンスしてるということ自体がその頃の音楽ニワカの僕にとっては衝撃だった。その頃の僕は洋楽アーティストは手の届かない遠い存在だと思っていた(ちなみにその頃ハマってた洋楽バンドはレッチリとTalking Headsだったかな?)。
そんなアーティストたちがサマソニという日本のフェスで大暴れして日本人を熱狂させている。本当にすごいことだと思ってた。

僕が音楽にのめり込んだのがコロナ禍の最中だったというのもあり、ライブ自体に強い憧れがあったのかもしれない。
記憶が曖昧だが当時の僕にとっては衝撃のライブ映像の数々だった。

大学に入りさまざまな人から影響を受け次第に音楽に詳しくなった。そんな中で迎えたサマーソニック2022。サマーソニック2019以来3年振りの開催である。洋楽勢が夏フェスに来日するというのも3年振りになるだろうか、随分長いこと待たされた。さまざまな制約があるのでコロナ禍以前の夏フェスが完全復活するとは思えなかったけどこのフェスで音楽業界の風向きが変わるんじゃないかという淡い期待感があった。
サマーソニック2022の基本方針としてはマスク着用推奨、モッシュダイブ禁止、声出し控えろ、そんな所だろうか。マスクについては着用を義務化しなかった。まあ外はクソ暑いので妥当な判断だと思うけど。
永野チャンネルのサマソニ出演アーティストについてクリエイティブマンと語る動画を見ながら色々予習した。特にマネスキンを初めて聴いた時は鳥肌が立った。

ここからサマソニレポート

8/19の深夜発の高速バスに乗ってサマソニに向かった。8/19はストレン夏定の予定だったけど僕がコロナにかかり大事をとって参加を辞退させてもらった。サウンドガーデン企画のメンバーには本当に申し訳なかった。

8/20の早朝に東京駅に着き、すき家で牛たま朝食を食らってから幕張に向かった。海浜幕張駅から幕張メッセまではすごい人混みだった。みんなそれぞれが自分のファッションに身を包んでいてこれが夏フェスかあ…と高揚感が増した。それぞれが自分の好きなアーティストのバンTを着ていて、それを見ているだけでも楽しかった。僕もバンTを着て自分の信条を見せびらかしたかったなと後悔した。
サマソニのようなジャンルレスなフェスの良いところはどのバンドのアーティストのバンTを着ていても浮かないことだ。
とはいえ、俺はNirvanaのTシャツを着ている女は信用しないことに決めているのでNirvanaのTシャツを着た女を探しては鼻で笑っていた。
そして、1番驚いたのが客の年齢層である。20代くらいの男女が60%を占めていた気がする。また女性の比率が高い印象を受けた。これがフジロックにはないサマソニらしさなのかもしれない。

そんなこんなで15分くらい歩いてやっとリストバンド引換所であるマリンスタジアムに到着した。入場したらすぐにグッズ販売に並んだ。僕が到着した頃にはすでに長蛇の列になっていた。並んでいる間は他人の着ているバンTを観察して暇を潰した。中でもFall Out BoyのバンTを着ている人を発見し、これぞサマソニや!って勝手に興奮してた。

1時間半くらい並んでやっとグッズが買えた。ディズニーのアトラクションで1時間並ぶのも億劫な僕からしたら偉業である。

マリンスタジアムでグッズを買ったあとは幕張メッセのマウンテンステージに向かった。マリンスタジアムと幕張メッセは徒歩で10分くらいかかる。道が混んでる時は20分は見込んでおくべきだ。

8/20 10:30~
CVLTE

まず初めに見たのはマウンテンステージのオープニングアクトであるCVLTEである。CVLTEは札幌出身のバンドだそう。CVLTEはサマソニの1週間くらい前に予習していたが、知ってる曲は初っ端の曲くらいしか無かった。こういうラウド系のジャンルのアーティストは全然詳しくないのだがとても楽しめた。爆音を浴びれるだけでも幸せだった。この時からふつーにみんな声出ししてた。無論僕も声出ししてた。

11:40~ THE LINDA LINDAS

早速1日目の大本命だったTHE LINDA LINDASの初来日アクトを見ることが出来た。無事下手側2列目を確保し優勝は約束されたようなものだった。彼女らはそれぞれのファッションに身を包み、顔には猫のペイントをし、それぞれの個性を爆発させていた。初っ端からgrowing upでおじさんは昇天しそうだった。リンダリンダズの若さの滲み出たプレイには心を揺さぶられた。時にはしゃぎ、時にミスをし、時に暴れ…ほとんどの曲がパワーコードで作られているのだがとにかくメロディが素敵。jawbreakerヲタクのおじさんからするとjawbreakerやその周辺の元祖メロコアバンドたちの影響が見られて嬉しい。しかも全員が歌えて全員が主役になれるバンド。まさに奇跡のバンド。
リンダリンダズはパンクの精神性もちゃんと体現している。特にracist sexiest boyは彼女らの実体験を元に作られた曲であり、人種差別に対抗する強い意志、差別に対する怒りの感情が滲み出ている。これからのパンクシーンを担う最重要バンドだと思ってる。
周りの盛り上がりは想像してたほどではなかったので僕は確実に浮いていた。てか1列目の地蔵みたいな女3人を俺は許さない。パンクっていうのは全身で聴くもんよ…まあそんな愚痴はさておき、怒涛のセットリストが続く。claudia kishiではkishi!と叫び続けた。monicaとninoは飼っている猫についての曲だという説明もあってほえーとなった。可愛らしい…mcでは日本語で頑張ってメンバー紹介してる姿が愛おしかった。
個人的に大好きな曲、talking to myself、最高だったよ!!ありがとう!!
no clueも最高。ギターとベースの2人でヘッドを上げたり下げたりするお馴染みのパフォーマンス!かっこよすぎ!!!!
まさか日本に来てリンダリンダをやらずに帰るなんてことはないだろうなーと思いつつも彼女らの演奏を全身で受け止めているとついにラストにリンダリンダをやった。THE LINDA LINDASのリンダリンダはもはやブルーハーツのカバーにとどまらない魅力があった。ブルーハーツの歌詞を彼女らなりに解釈した上で彼女らの色をのせていた。決して英語に訳すことなく、日本語で歌いきってくれたことが1人の日本人として誇らしかった。会場はさすがにすごい盛り上がりだった。まあこの曲を歌えない日本人なんて日本人名乗る資格ない。
しかもこの日のマウンテンステージにクロマニヨンズが控えているというドラマチックな展開も含め、涙無しには見れないアクトだった。ありがとう、THE LINDA LINDAS!!!また来日してくれ!!!!

12:05~ CHAI

なぜサマソニ運営はTHE LINDA LINDASとCHAIの時間を被せたのか、僕は物申したかった。CHAIは途中からしか見れなかったが終始とにかくかっこよかった。ステージングがとにかく神がかっていた。同世代とは思えない強者感が観客を圧倒していた。てかふつーに演奏うますぎてビビった。
CHAIのかかげるNEOかわいいなるものは今まで理解できなかったが、今回「NEOかわいい」が「かわいい」という概念を超越したものであることをしっかりと理解し、自分の中でのモヤモヤが晴れた気がした。言葉って難しい。
単独公演をマジで見に行きたいと思った。今回の短い時間では物足りなかった。

13:15~ SQUID

SQUIDの初来日公演をかなり前方で見ることが出来た。SQUIDは前から好きだったのですごく期待していた。SQUIDはポストパンクにカテゴライズされるらしい。僕はTalking HeadsやJoy Divisionは好きなので多少馴染みのあるジャンルではあるがあまり詳しくはない。ジャズや電子音楽などさまざまなサウンドを取り入れ、一見カオスだがバンドとしての一体感が半端じゃなかった。基本ドラマーがボーカルを務めるのだが特徴的でいい声だった。正直なところ退屈な場面もあったがNarratorは盛り上がった。あと背面のアートワークもとても良かった。彼らなりの手応えはどうだったのか知りたいところだがもっと色んな曲を聴いて評価したいので単独公演、待ってます。

サマソニの飯事情

フェスの飯って基本的にコスパが悪いが、飯のために外に出るのは面倒なので結局中で済ませることになる。まずはビアボールというよく分からんものを飲んでみた。フェス1杯目である。

サントリーの新商品?らしいのだがよくわからん味がした。もうちょい濃いのを頼むべきだったのかもしれない。全国からいろんな店舗が出店していたのだが、地元焼津からも出店してて恥ずかしくなった。


ネーミングセンスにつっこみたいところだ。バカ丸出しである。美味しそうだったけど地元ではたらふく美味しい刺身が食べれるのでここに来て食べるほどのものではないと思った。1日目はテーブルが満席で食べる場所を探すのに苦労したので2日目は2階のレストランみたいなところで食べた。こちらも割高だけどかなり空いててしかもビールが飲めたので満足度は高かった。

15:10〜 ALL TIME LOW

ALL TIME LOWはバチバチのポップパンクバンドである。前方にいたが、周りの外国人ネキのテンションがあり得んほど高くて終始ビビっていた。初っ端のlost in stereoから大合唱だった。あまり曲を知らなかったのでシンガロングはできなかったけどタトゥー入れてる外国人ニキ、ネキに揉まれて本当に楽しかった。てかall time lowのご一行、前日に富士山登山してるんよね…体力バケモンだろ…ボーカルの煽り方もさすが外タレって感じだった。あとメンバーのスタイルが良すぎてぐう…となってしまった。
ポップパンクは世界を救うね。

リバティーンズさんは色々あると思うけど絶対に来日してください。いつまでも待ちます。頼みます。

16:30〜 マネスキン

1日目の目玉バンドの一つであるマネスキンを見にマリンステージに向かった。他のバンドとは勢いが桁違いでマリンステージ張れるだけはあるなと思った(上から目線でごめんなさい)。イタリア語特有のアクセントとオールドスクールなハードロックとの相性が抜群でビビった。マネスキンはこれからのロックシーンを担う開拓者になるはずだ。サマソニのヘッドライナーを務める日もそう遠くないだろう。特にベースのヴィクトリアのプレイがかっこよかった。ニップレスに隠された意味を後から知り、ただただエロいなあ…と思いながら見てたことを後悔した。
ただあの猿の被り物に関しては配慮に欠けていると感じた。きっと本人たちにそういう意図はないはずだがあれを見て複雑な感情を持った人は多かったはず…
彼らの音楽に対する姿勢からは2020年代の感性にアップデートされたミクスチャーロック、ラップロックの新時代の幕開けを感じた。

17:35~ ザ・クロマニヨンズ

マリンスタジアムでのマネスキンの最高のアクトの余韻に浸るのも束の間、見たかったKing
Gnuを諦め、甲本ヒロトを見に行った。ブルーハーツは昔よく聴いていたがクロマニヨンズは聴いたことがなかったので楽しみだった。ブルーハーツは僕の青春の一部分でもあるので。
幕張メッセに向かう道が大混雑してて途中から見ることになった。当然どの曲も初めて聴く曲なのだが、ヒロトがこの歳になっても相変わらずロックンロールを鳴らし続けてることに感動したし、少し安心した。
クロマニヨンズ歌詞は本当に聴いててすがすがしい。ナンバーワン野郎を周りの観客と拳をあげて歌えたこの経験を一生の宝物にしたいと思った。ヒロトがMCで「長生きしてまた来いよー!」って言ってくれて本当に嬉しかった。マーシーが最後にボソッと「またね」と言い残して去っていったのもかっこよすぎた。最高のロックンロールをありがとう。

19:00~ THE OFFSPRING

いよいよポップパンク界の重鎮、オフスプの出番がやってきた。オフスプは昔はあまり好きではなかったのだが最近になってようやく良さがわかり始め、今では大好きなパンクバンドのひとつだ。ほかのポップパンクにはない唯一無二のオリジナリティに惹かれたのかもしれない。クロマニヨンズの時に割と前方にいたので上手10列目くらいで待機していた。周りの観客はオフスプと共に青春を謳歌してきた30~40代のおっさんばかりだった。みんな目がギラギラしていたのが伝わってきて始まる前からめちゃくちゃ興奮してた。THE 1975を観るのを半分諦めるという苦渋の決断をしたからには全力で楽しんでやろうと思って臨んだ。絶対治安悪いんだろうなーwと思いながら待っているとついにオフスプの御一行が登場した。
初っ端のAll I wantが始まった瞬間背中が重くなって前に転びそうになった。後ろから前に突っ込んでくる猛者がいてマジで怖かったけどなんとかなった。コロナ禍前の夏フェスがついに戻ってきたなと感じた。んでcome out and playやwant you bad,one fine dayというおじさん大喜びのコテコテのセトリで進んでいった。後方がなんか賑やかだなーっと思っていたらいきなりモッシュピットが形成されていた。あらら~やってんねえ!と思いながらもモッシュの輪に紛れた。オフスプ世代の方々がめちゃくちゃ楽しそうにモッシュしてるのを見て泣きそうになってルール違反とかどうでも良くなった。今この瞬間を全力で楽しむ、その精神性が正しくパンクだと思った。僕はパンクを履き違えてるのだろうか?あの最高の瞬間を共にしたみんなにジャッジしてほしかった。
オフスプはほとんど観客煽ってなくて、モッシュが自然発生したって感じだったのでそこまで大きな問題にもならず誰も怪我せず本当に良かった…
その後はしばらくgotta get away,why don't you get a jobあたりの比較的穏やかなセトリがしばらく続いた。
個人的にself esteamやってくれたのが本当に嬉しかった。このスロウテンポでみんなで歌える感じが最高なんよ…
で最後の2曲はpretty fly,the kid's aren't alright、pretty flyはマジで楽しかった。アハーンアハーン!!!ラストは正直ぶち上がりすぎて記憶が曖昧。
終わった後におっさん達が青春やな~ってハイタッチし合ってて思わずこっちも泣きそうになった。

19:30~ THE 1975

オフスプが終わったので走ってマリンスタジアムに向かった。the 1975を見逃すわけには行かなかった。雨が降っている中座席から見てた。オフスプで体力使いすぎたせいでボーッと聞いてた。夜のマリンスタジアムとモノクロの画面と雨が最高にエモかった(広義)。なんか思った以上にマシューが落ち着いてたというか精神を研ぎ澄ましてる感じがしてしんみりしてしまった。でも魔法瓶に入れた日本酒?をついで飲んでタバコ吸ってたのを見てやっぱマシューやな~と思った。
個人的にはpeopleやってくれたのが激アツだった。この曲は本当にやばい。、迫力だけならNirvanaにも匹敵するサウンドだった。
the soundのファッキンジャンプもできた。いち、にーファッキンジャンプ!!
アンコールあるかなー?って思ってたけどなかったのが残念だった…
後からセトリ見たらガチの名曲ぞろいで最初から見れなかったことを後悔した。僕とTHE 1975との出会いの曲、chocolateもやったんか…オフスプと時間をかぶせるのはさすがに罪だよ…運営さん…
終わった後は放心状態で花火を見た。今年2度目の花火だった。またいつか単独公演を見に行きたいな、4月にまた来るとかっていう情報もあるし。

2日目に続く!













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