「エア退社」でサービス残業という茶番
働き方改革の本質は生産性の向上です。いくら労働時間を短縮しても生産性を上げないと労働時間を減らした分だけ売上も減ってしまいます。この生産性の向上に苦労している企業が非常に多い。
なぜ生産性が上がらないかというと、それは社員一人ひとりの生産性を上げようとしているからです。もちろん社員個人の生産性を上げることは大事です。でもそれは非常に難易度が高いことなんです。だってほとんどの人は真面目に働いてますもん。こっから更に生産性を上げようとしても1.2倍~2倍くらいが限界なんじゃないでしょうか?
企業が生産性を上げる場合は、社員のマンパワーに頼ってはダメで、会社の業務フローや仕組み、体制、事業内容、ビジネスモデルの見直しが必要です。ここを着手しないと生産性のインパクトは出せないんですが、なかなかここまで踏み込めないでいるという現状があります。
前置きが長くなりましたが、そんな状況の中で社員にしわ寄せがいくことは目に見えています。そして問題になっているのは「エア退社」問題です。
表向きには退社したことにして、実際は業務をしているのでエア退社と言うことらしいですが、ネーミングセンスは良いですね。
まぁつまりはサービス残業ということです。
多かれ少なかれ似たような経験をしたことがある人もいるんじゃないかと思います。上司に強制されることは無くても、会社の暗黙のルールで残業○○時間以上はダメだとか、会社は残業禁止する一方で社員のフォローをしてくれないのでやむなくとか、ギリギリの部分もあると思います。
でもエア退社やサービス残業は違法です。
ここは強く認識した方がいいです。
どんなにヤリガイのある仕事でも、どんなに人間関係が良くても、法に触れることを組織的にやっている、黙認している会社は今すぐにでも辞めた方がいいです。
これだけは断言できます。
ビジネスをする上で白黒はっきりしない場面はよくあることです。ただしそれは法に触れない範囲でやることが最低限のルールです。そこが出来ていない組織は遅かれ早かれ崩壊します。これだけ情報がオープンになっている世の中でその重要性に気づいていない企業の存続は厳しいです。
もう、隠し事はできない社会になっています。悪いことは必ずバレます。そのことを会社も個人もしっかり認識しておきたいところです。
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