最近の記事

ナイーブが待っている

「友達 作り方」と検索していて愕然とした。 職業柄パソコンの前に座っているとさまざまなことを検索することが多く、たしかに半自動状態で、頭のなかの辞書をめぐらして任意の言葉をピックアップ、その検索結果を一通り眺めることはある(わたしはこれを「検索オートマティスム」と呼んでいる)。たとえば不調の場合は「疲れた」など、いったい自分が何を調べたいのか皆目見当がつかない、単に自分の状態を言い表しているだけのときもある。そう、自分の状態を示してはいるのだ。 シュルレアリスムの自動筆記

    • SEOにおける「対策クエリ」の探し方の一方法について

      201☓年、わたしはとてつもない虚無感に襲われていた。 数カ月間の大仕事に取り組んだ結果、自分が責任者を行っているサイトにおいて、重要クエリはほぼ1位に表示されていた。そしてCTAのABテスト、あるいはLP改善を繰り返し、集客とCVRは半年前から上昇をつづけ、売上は過去最高を記録。営業利益率は90%を超えるありさま(人件費や家賃光熱費などを含む)だった。 すばらしいことである。 すばらしいことではあるが、その結果、成長上限が迫っているのは明らかだった。少しずつ売上は上がっ

      • 読書日記

        いったい何世代目なのか、7インチなのか8インチなのかすらろくに覚えていないFire HD(新しいものを購入してもよいのだけれど、特に不自由なく使えているので買うきっかけがない)を時折開くと、これまでの購入履歴から「おすすめ」を提示してくれている、たいていは漫画の最新刊である。どうしたって待ちきれない、最新刊が発売されるのをいまかいまかと待ち受けている状態ではないのだから、こういうリマインド(的)機能は大変に助かる。「まったく興味がない漫画」と「刊行日に駆けつける漫画」のあいだ

        • ライトノベル「効率厨と時短バカ」(部分抜粋)

          「私は効率的であることを何よりも重視している」 「ただ効率性の重視が、かえって効率を損なうことも少なくない。よくある話、『10円安い白菜を買おうと、隣町のスーパーまで出かける』ような真似はしないように気をつけているので、普段の買い物もなるべく一箇所で終わらせようとしてしまう。ただ、日用品、食材、洋服、書籍など得意としているスーパーマーケット、デパートはそれぞれ違うことのほうが多い。私は、こういう場合、どの店ですべてを完結させるのが『効率的』なのか、延々と考えてしまう」 「

        ナイーブが待っている

          一文日記

          日がな手と握手していた。

          一文日記

          北海道の夢/夢の北海道

          北海道の閑静なN駅から徒歩20分ほど歩くと、すでに森の奥中に入っている。人の気配がまったくないように思えるのだけれど、唐突に視界が拓けて、洋館風のレストランが一軒ぽつんと現れる。深夜の森のなかで、ほとんど城といってもいい荘厳な建物は光を帯びてある種の神々しさすら感じられる。存在感に圧倒され、臆するところはないわけでもない。でもそこに入ることに抗えない。光に虫が寄せられるように、自分もそこに引き寄せられるようににして入る。それにここに来たのは2回目だ。そのレストランのなかで繰り

          北海道の夢/夢の北海道

          6月5日NIKKI

          朝起きると、部屋いっぱいに砕けた小さなガラスの破片が散らばって、朝陽を反射させていた。ぼくの、きりょくの、残骸だ。ずるずる拉麺を啜るごとく体を引きずり起こして、かまわず裸足で千のガラスの破片のうえを歩く。シャクリシャクリザクザクザク。 ぴりりと足裏が痛い。見るとやはり血が流れている、でも少しだけ。血痕は2,3センチでそれ以上は伸びていなかった。「流血する血も残ってないんだ」。 自然爆発した自分のきりょくのせいで、再びベッドに横たわる。「モチベーション管理」だとか「習慣化の

          6月5日NIKKI