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武井凜生 オリンピックを目指して(6): アスリート必見! 〜勝ちたい!では勝てない理由〜

1. 本コラムの目的

・オリンピックを目指す視点や考えを発信
・練習内容や質の情報共有
・試合回顧や感想を発信
・私が勉強した事を発信

2. コラム(5)のおさらい

・桃田選手のラウンド-フォア前の打ち方を学ぶ
① 桃田選手の多彩なフットワークを確認
② 凜生の攻撃スタイルに落とし込み
③ 凜生本人の感触確認

3. 本文

パフォーマンスとの関係

当然っ!!アスリートは勝ちたいと言う強い気持ちを持って目の前の勝負に挑戦しなければならない。

・自分の夢を叶える
・家族を養う
・セカンドキャリアを求めて

アスリートの勝ちたい理由は様々であろう。しかし、下記の事を覚えておかなければならない。

勝ちたい気持ち🟰最大パフォーマンス

では無い!!
 と言う事だ。

勝ちたい。では勝てない。のだ。

今回はこの心理を少しだけ深く掘って行こうと思う。※浅いのか深いのかどっちやねんwww

究極の自分と戦っている

オリンピックで金メダルを取る選手は、決まって常に『最高の自分』、『究極の自分』と戦っている。それは練習だけでは無い。試合の中ですらもその思考なのだ。

体操の内村選手は『美しい体操』
スピードスケートの小平選手は『究極の滑り』

つまり、競技中は勝ちたい!金メダルを獲りたい!と言う意気込みでは無い。相手や環境に瞬時に対応し、自分が今イメージ出来る最高の理想や考えを確立する。そしてそれが実行できた時、結果として金メダルがある。と言う思考なのだ。

勝っても負けても清々しいインタビュー。こういうスポーツ選手は、その類だろう。今出来る事はやり切りました。次に繋がるものが見つかりました。と言う思考になっている。

フロー理論とCSバランス

スポーツ心理学ではこれをフロー理論と言う。楽しさや探究心から来る没頭状態を自ら作り出すのだ。

ただし、フロー理論だけでは勝つ事に注視できない。CSバランスなどのグラフを用いてその時のベストチョイス、その時のパフォーマンスの状況で自分のできる事を判断したりするスキルも必要となる。
※フロー理論とCSバランスはわかりやすい表がネットに沢山あるので是非ググって頂きたい

凜生を没頭状態に入り込ませて行く作業が必要だが、これは実は簡単だ。本人がバドミントンと言う競技でどうやって点を取りたいか。これを聞けば良いだけである。その究極の道へ導いてあげれば良いのだ。

しかし、この究極の道までがとても大変だ。

例えばメジャーリーグの大谷翔平選手ならば、日常生活の全てを野球に捧げている選手と言って良いだろう。究極の道に到達する為に、食事、睡眠、姿勢、会話、思考、振舞、休日の過ごし方など。おそらくまだまだ気にしている事はあるだろう。

競技の最大パフォーマンスを出す為に、究極の自分を作り出す。こう言った事をやる『覚悟』が凜生には更に求められるだろう。そしてそれを多方面からもう一段階上げられる様に導くのが私の役目だ。

ここで一つ注意が必要だ。勘違いしてはいけない事がある。

勝ちたい!と言う気持ちは決して悪い事では無い。と言う事。その勝ちたいと言う気持ちを、考え方や行動に乗せてあげれば良いのだ。これを理解して勝負に立ち向かう。その状況に没頭し、楽しめば良いのだ。

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