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INFJという難儀な性格

MBTI性格診断というものがある。いくつかの質問に答えることでその人の性格を16種類の性格分類のどれかに当てはめる、という診断である。インターネット上の診断サイトでの結果はあくまでお遊びで、本当は診断士のような方に診断してもらうものらしいが、性格の分類診断はお遊びくらいでちょうど良いと思う。

私はこういった診断や占いなんかを見かけると、つい時間を割いてでもやってしまう。そしてその結果に一喜一憂するのが好きだ。
「信じられないほど当たってる!みんなもやってみて!」と当時少し追っていたインフルエンサーがMBTI性格診断を共有していたことがきっかけで診断をしたのが最初だった。信じられないほど当たる、という文言を見て誇張だろうと診断当時は思っていたし、診断結果を読んでも特にピンとはこなかった。

けれど自分の性格タイプと同じタイプの人の「あるある」や人付き合いの癖、体験談を調べているうちに、気持ち悪いほど腑に落ちてしまったのである。今回はその腑に落ちた部分を、記録の意味も込めて記していこうと思う。

前提として、私の性格タイプはINFJ(提唱者型)というものである。全人口のおよそ2%程度しかいない珍しいタイプなのだそうだ。同じタイプの有名人は黒人解放に尽力したキング牧師や、貧しい人々に手を差し伸べ続けたマザー・テレサなど、錚々たる偉人が名を連ねている。
そんなINFJのあるあるの中で、自分が特に「ああ、確かにそれあるかもしれない」と思ったものをいくつか挙げていく。

「人たらし」

開始早々あまり人聞きが良くはない言葉で恐縮だが、まさしくそうなのである。つい最近までその自覚はなかったし、自分から「人をたらし込んでいる」というのも何だか違う気がすると思っていた。

私の周りには不思議と「何らかの弱さ」を抱えた人が集まりやすい。そしてよくそういった人から相談をされる。私はそれに対してなるべく傷つけないよう優しい言葉で同調しながら、解決策を提案することが多い。その「優しい言葉での同調」が、自分では完全に無自覚だったが「人たらし」のそれだった。特にSNS上など、文章でのやり取りでそれが顕著に出る。その人が「喜ぶであろう最適解」の返答を無意識にしてしまうのだ。もちろん悪気はないし本心を偽って出ている言葉でもない。至って真剣に、無自覚にたらし込んでしまっているらしい。ホストか

「友達」が少ない

「本当に友達少ないんですよ」と言うと多くの人に驚かれる。なんなら友達にも「そんなことないじゃん!」と言われることすらある。
本当に「友達」は少ないのだ。なぜなら「友達」の定義が恐らく世間一般の方々よりも狭義だからである。どれほど仲良く会話しているように周りから見えても、私自身が「友達」だと認めていない「知人」は多い。かなり冷めた性格だと自分でも思う。
「友達」だと認められるのは腹を割って本心で話し合える相手であり、私が恥を晒しても良いと思える相手に限られるのである。
INFJは他人をよく観察する。また前述したように他者に寄り添った対応をするため、客観的にはとても友好的な存在だ。けれど「友達」ではない人と付き合っていると人疲れしてしまうことも事実である。気を遣ったり顔色を窺ったり、無意識にしてしまうからだ。だから、一緒にいて疲れない人が「友達」なのである。そうするとその数はかなり絞れてしまうのだ。

第一印象クラッシャー

これは高校の時、友達に言われた言葉である。第一印象はとてもふわふわしていて大人しいが、仲良くなるとその印象とはかなり違っていくらしい。前の項で述べたように、友達とは腹を割って話せる関係性である。だから仲良くなって気を許すと、かなりぶっちゃけた本音を曝け出すことがある。
第一印象の域を出ない知人達はみな口を揃えて「優しくて大人しい子」「真面目で物静かな子」だと私のことを形容する。だが友達は「意外とブラック」だと言う。それほどに第一印象と本性が異なる性格タイプなのである。

INFJドアスラム

ドアスラムというのは心理学の用語だという。相手に対してドアをバタン!と閉めてしまうように心を閉ざし、ある時を境に一切相手にしなくなる、という状態だ。所謂絶交である。
INFJはこのドアスラムを突然するという。昨日までは普通にやり取りができていたのに、忽然と姿を消して連絡が取れなくなる。…というのが周囲から見た状態である。INFJの私から言わせれば「突然」しているわけではない。
他者と交流している上で「なんかそれ嫌だな」と感じたとする。けれど他者を傷つけないために、その「嫌だ」と感じた気持ちをグッと飲み込んでしまう。それに、この嫌だと思った気持ちが最初はたまたまかもしれない、自分の余裕がなかったのかも、と少し正当化するのである。しかし、嫌だと感じることが増えていくと、自分でも驚くほど露骨に態度に出る。誠実な態度が取れていない、と自分でわかるほどだ。
その態度を見ても他者が改善しない時、「あぁ、もうダメだな」と感じて心のドアを閉じてしまうのである。要は減点式なのだ。よほどのことがない限りは加点されることはない。我ながら厳しい性格だなと思う。そのせいだろうか、怒らせると怖そうと言われてしまうのは……

性格タイプに関しては延々と話せてしまうので今回はこのくらいに留めておこうと思う。改めて見てみても、やはり難儀な性格だと思う。

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