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苔の一念岩をも通す?

「Nothing is impossible to a willing heart.(やる気のある者にとって不可能はない。)」という英語を“こなれた日本語”にしようとして思いついたのが「コケの一念岩をも通す」という諺。
勘違いしている人も少なくないと思うんだけど、「コケ」は「苔」じゃあなくて「虚仮」だ。
ところが、調べてみると「広辞苑第7版」には「虚仮も一心」という似たような言葉はあるものの「虚仮の一念」は載ってない。
そこで「一念」を引いてみたら「一念岩をも通す」とあり、その説明は「『一心岩をも通す』に同じ。」となってた。
ここから先は推測なのだけど、先述の「虚仮も一心」と「一心岩をも通す」が混用されて、「一心」が「一念」になり、「虚仮の一念岩をも通す」という使われ方が爆誕したんじゃあないだろうか。
ちなみに「虚仮」とは①内心と外相がちがうこと②思慮の浅薄なこと③(名詞などの上に付けて)けなして言うのに用いる とのことだ。
「コケにする」「コケおどし」の「コケ」も「虚仮」と書くらしい。なるほどねぇ。


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