見出し画像

【書評】最も集中できる環境、方法を設計するー「深い集中」②

以前の続きです。具体的なメソッドに関してまとめています。


環境と能力を高める

さっき分解した集中力の中で、深さをさらに分解すると下記になります。

深さ = 能力×環境

集中力を高めるために、この2つの観点から改善を行うことができます。以下の施策では全体的に深さを向上させられるのですが、各自立ち上げと持続力にも効果があると思うので、独断と偏見でタグ付けをしております。

環境を変える

科学に基づいて、脳をすぐに集中モードへ切り替えることができる環境を作ることで集中力を高めることができます。こちらは外的要因のため、ガチっとはまれば短期間で効果を体感することができると思います。

視覚への刺激を変える―照明の色を変える(立ち上げ・持続力

仕事をするときに、人間は視覚から87%聴覚から7%情報を得ています。それらの感覚を適切に刺激する環境を設計することで、意図的に集中力を上げることができます。

自宅とオフィスを比べてみると、照明の色合いが違うことに気づくでしょう。実はこの色合い、暖色系(自宅)・寒色系(オフィス)で使う用途が違います。もともとリラックスしてくつろぐことを想定して設計された家では、主に暖色系の照明が使われています。夕暮れ時の空をイメージしていて、副交感神経が優位になる性質があります。

一方で寒色系の照明は昼間の空を想定していて、交感神経を活発にさせ、活動的になるよう刺激してくれます。巷でよく言われる「ブルーライト」を多く含むため、夜寝る前とかに浴びると睡眠へ影響ができます。

オフィスの如く集中したいのであれば、まずは家の照明を寒色系に変えるか、寒色系を使っているデスクライトを購入しましょう。

空間を設計する

前章で話をした、「ワーク」、「セルフ」、「リレーション」の話になるのですが、作業区間を定義し、脳にここは●●をする場所とメッセージを送ることで各作業の際に高い集中力を発揮することができるようになります。このデスクでは仕事と勉強しかしないであったり、リビングでは食事と娯楽だけをするといったように区間ごとにやることを定義します。在宅ワーク中にはちょっとした休憩時間にソファーに座ったりしてグダグダ過ごしてしまった方は多いと思います。そうではなく、「昼休憩の45分間以外は仕事が終わるまではソファに座らない」等のルールを決めて、グダっとしてしまう気持ちをセルフコントロールしていきましょう。

能力を上げる

集中力を上げるためには、個自体の集中する能力(ポケモンで言う個体値みたいな、余計わかりづらいですね笑)も重要なファクターになります。これは天性のものもありますが、工夫次第でぐっと伸ばすことができます。

ワーキングメモリを管理する

ある研究によると、人間は1日最大4時間までしか深く集中できないそうです。というのも、人間の脳には「ワーキングメモリ(一時的に処理するために記憶しておく機能、PCでいうキャッシュメモリ)」というものが存在し、それは1日を通して減少していくそうです。こいつを最大限活用するために、集中する時間を確保し、程よいリフレッシュをすることが重要です。

キャッシュメモリはリフレッシュ不要ですが、ワーキングメモリはリフレッシュが必要です😙
※下のフレームワークは個人的に立てた仮説なので、参考程度に



仕事の入り口と出口を決める(立ち上がり・持続力)

集中する時間を確保するための手法です。これは集中力の立ち上がり持続力に関連してきます。脳へ今から集中モードに入りますよと明確にメッセージを送るためにルーティンを作ります

脳には可塑性が認められており、ルーティンに入ってから作業をすることを繰り返すことで、ルーティンを集中モードに入るためのスイッチにすることができます。

※私はいつも仕事を始めるとき、勉強をする時間帯だけ時計を右手首に付け替えています。最近は作業をするときに右手に何かを巻かないと違和感を覚えるようになってきました。(たまに付け忘れますが笑)

しっかりとした標本調査ができないので効果は不明ですが、なんか集中できている気がします。

アクティブレストを行う(持続力)

研究では、ワーキングメモリいくつかの行動をすることによって回復できることが明らかになっています。これによってワーキングメモリを一時的に修復し、昼休憩後に集中できないといった事象を回避することができます。これをアクティブレストと呼び、具体的には、

・反復運動をする―ガムをかむ、ウォーキング、筋トレをする等

・有酸素運動をするーランニング、激しめのスポーツ

・パワーナップ(20~30分程度の昼寝)

所感

まず集中力を3つの要素に分解することで、各施策の目的がクリアになり、理解しやすくなりました。今後集中できないなと感じた際は集中の中のどの要素が欠落してしまっているのかを明確に理解できるようにしたいです。

また、空間設計の話も経験的に理解できる内容で、すぐに改善が必要だなと感じました。1Kの家に住んでいるので、部屋ごとのデザインは難しいため、部屋を仮想的にいい感じに切り分けて区間を定めていこうと思います。仕事とゲームをする席が同じなので、ここをどのようにして区分分けするかが今後の在宅ワーク生活のカギになるかと思います。

まぁいろいろ試してはみていますが、ぶっちゃけ今のところオフィスのほうが集中できます

入社時から在宅ワークを強いられている在宅ネイティブ世代なのですが、元々は家で集中できないタイプで、受験期や大学生の時は自習室やファミリーレストランで殆どの勉強を済ませていました。まだまだ家で集中するということには高いハードルがありますが、少しづつパフォーマンスを上げていけたらなと思っています。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?