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能登半島に行って考えた防災授業

4月、生駒市の中学校から防災授業の相談を受けました。

過去2回は東日本大震災の現場と繋いだ授業をしてきましたが、今年は能登半島の地震を軸にしようと考えました。

5月、授業を企画するため、まず能登半島地震後に被災地にサポートに入った市の職員に話を聞くことにしました。

「東日本大震災の時に行けなかったから今回こそは、と現地入りに立候補した想い」「現地から帰ってくる時に感じた無力感」などを語ってくださった職員の言葉に胸が締め付けられました。

また、支援に行った穴水町の様子を撮影し、写真展を企画した職員にもお話を聞きました。写真を見ながら想いを知り、居ても立っても居られなくなりました。

6月、プライベートで能登半島に行きました。ちょうど行く週に地震があったので、キャンピングカーにありったけの防災グッズと食料を入れて5時間かけて向かいました。

友人の家に泊めてもらい、事前に現地のいろんな情報を教えてもらっていました。

驚くほど潰れた家がそのままでした。

ガタガタの道路も、満潮時に水浸しになるエリアも。壊れた屋根は半年間ブルーシートでしのいでいました。

ニュースで聞かなくなって、復興は順調だと勝手に思っていました。

「現状を知ってほしい。忘れないでほしい。でも、元気なエリアには観光にきてほしい」そんな想いを店が崩れて、屋台を出してる方から聞きました。牡蠣が美味しかったです。

七尾市の屋台の焼きガキ

なぎさロードに車を停め、きれいで穏やかな海を見ながら、何ができるんだろうと3時間くらい考えていました。

なぎさロード

一緒に行きたいと希望した我が子にも意見や意見を聞きながら、ぐるぐる授業設計を考えました。 

そういえば、東日本大震災の時もそうでした。我が子と現地に行き一緒に言葉にできない気持ちを共有しながら、自分の気持ちや考えを整理して授業をつくっていきました。

結果「私が感じたことをそのまま子どもたちにも感じてほしい。」とシンプルなゴールに行きつきました。

能登半島に行かなくてもできた企画かもしれないけど、行ったからこそ私自身が納得して提案できます。自己満足だけど、私が授業を考える際にとても大切にしていることです。

7月、ちょうど能登半島地震から半年過ぎた日。写真展のパネルを学校に飾り、お二人の職員を授業にお呼びし、子どもたちに話をしてもらいました。

授業の様子がNHKに取材をされたニュース

「印象に残っていることは?」「行く前に怖くはなかったですか?」など中学生からたくさんの質問が出ました。

身近な人から話を聞くことで、離れた場所の問題が一気に自分ごとになり、リアルな話を聞くことで心に深く刺さったようでした。

まずは知ること。知ると行動せずにはいられなくなる。

これから、地域の防災リーダーとして「避難所」「防災グッズ」「マップ」「避難訓練」に分かれて総合学習を進めて行きます。

一人一人の小さな行動が、そして子どもたちの本気が、必ず自分と誰かの命を守ることに繋がると信じています。

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