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クレデンザ1926×78rpmの邂逅 #139~ステファン・グラッペリ & ジャンゴ・ラインハルト ”You're Driving Me Crazy” (1937 )

You're Driving Me Crazy
Quintet Of The Hot Club Of France
Stephane Grappelly and Django Reinhardt

Victor – 26733
Shellac, 10", 78 RPM
Recorded on April 21, 1937 in Paris - Studio Albert.

Victrola Credenza Gramophone (1926)

1999年に発表されたウディ・アレン監督作品『ギター弾きの恋』(原題:Sweet and Lowdown)。


舞台は1930年代ジャズ全盛期のシカゴ。
ショーン・ペン演じる裏社会や娼婦とも関係を持ち、自堕落的な生活を送っていた天才ジャズ・ギタリスト、エメレット・レイが、言葉がしゃべれない女性と出会い、いつしかその素朴さとやさしさに惹かれていき・・・。一見するとこの映画は、実在のギタリストを描いたドキュメンタリー・ドラマのように感じられる。
そう思わせる最大の理由がこの主人公が「ジャンゴ・ラインハルトの演奏が世界一で、自分は2番目に天才」と自らを語るからだ。決してジャンゴ本人を描いたわけではないが、どうしてもジャンゴ・ラインハルトと彼を重ねてみたくなってしまう。

ベルギー生まれでジプシー(ロマ)の血を引く、ジャンゴ・ラインハルト (Django Reinhardt、1910年1月23日 - 1953年5月16日)は、ジャズがアメリカだけのものではなく、ヨーロッパでも高い人気を誇る音楽となることに貢献した最重要人物であり、伴奏楽器、リズム楽器であったギターを、旋律を弾くソロ楽器に(アメリカのチャーリー・クリスチャンよりも早く)格上げした張本人でもある。
「ジャズ・ギターの開祖」と言って過言ではない。

彼の全盛期は、ジャンゴがギターの世界でそうであったように、ジャズ・ヴァイオリンの先駆者であったステファン・グラッペリ(Stéphane Grappelli, 1908年1月26日 - 1997年12月1日)とのユニット、Quintet Of The Hot Club Of France(ジャンゴとグラッペリのほかに、ギター2名、ベース1名の計5名からなる全弦楽器によるジャズ・グループ)として活動していた時にあったと言っていいだろう。

今回はクレデンザ蓄音機で、1937年4月21日にパリのStudio Albert.でレコーディングされた″You're Driving Me Crazy”の米Victor10インチ盤を再生。

「かっこいいー」の一言です。



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