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あたらくしあの徒然 #9〜『冬の旅』と太田裕美の共通項〜

ロッテ・レーマンのシューベルト『冬の旅』と、太田裕美のアルバム『こけてぃっしゅ』に何の関係が…。

私はエフエムラジオ局で在職35年のうち33年半は、番組編成や制作業務に携わってきたので、別に何の自慢でもないのだけれど、アーティストをはじめ有名人にたくさん会ってきた。親しく話をさせていただいたり、食事をしたり…。

決してミーハーちゃんではないので、超有名人にお会いしても感情を表に出したり、その方のファンであってもはしゃいだりするのは、みっともないことだと思ってきた。
だから心の中だけで、「◯◯さんに会えた、よっしゃ😆」と叫ぶくらいに止めておくことにしていた。

もちろん例外はある。

毎年冬になると苗場スキー場でコンサートをやっているあの人と、まさにその苗場のコンサートを拝見した後に、一緒に食事のテーブルに着く機会があった。
当時ボウズ頭だった私を見てその人が、「久保田さん、キモチいーーーーーっ」と言って素手で頭を撫でてくれた…。

これを人に言いふらしたくなるキモチくらいはわかって欲しいな、皆さんに🤣 許しておくれよ🙏

閑話休題。

今日の午後4時頃、その人を先頭に4人連れのお客さんが来店された。
その先頭の人を一目見ただけで、「マジかー😱」と心の中で叫んだ…久しぶりに。

因みに私はその人を直に目の前にするのは、人生初だ。

その方々は4人ともそれぞれ別のシングルオリジンで「カフェ・シェケラート」を注文された。
シェケラートはその名の通りシェイカーを使うメニューなので、一度に4人分、しかも全部別のシングルオリジンで作ってお出しすることはできない。

「1杯振ってはテーブルでシェイカーからグラスに注ぐ」✖️4回。
その間にやはりその人が間違いなくあの人だと確信するに至る。

だって「大滝君がさぁー」とか言ってるんだもの🫥

私(の世代)にとってはこの人は、その大滝君や細野さんの文脈で語るというより、たとえば有名どころなら松田聖子、個人的な思い入れでは太田裕美のこのアルバムで語りたい人だ。

そしてもう一つは、シューベルトの遺作、連作歌曲集『冬の旅』の日本語訳(原詞はヴィルヘルム・ミュラー)をした人としても。

その時間はお客様で賑わっている時間帯だったので、そのご一行がそろそろ店を出ようかとしているタイミングになって、蓄音機でレーマンの『おやすみ』(『冬の旅』第1曲)をなんとかかけることができた。

でもその人からそれに対する反応は見受けられなかった。

そんなことはどうでもいい。

一番嬉しかったのは、「これ、美味しいね」と同席の方々と話されていたこと。

そのシェケラート、その方が選んだ珈琲豆は、柑橘系の香りと爽やかな酸味と甘味が特徴の「コスタリカ エルサル・デ・サルセロ・ハニー」。

Nice Choice 👍

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