BACH平均律クラヴィーア曲集第1巻という愛-私的重要作五選
バッハの《平均律クラヴィーア曲集第1巻》は、彼の音楽世界の「ミクロコスモス」である。
前奏曲とフーガという対比的な取り合わせ作品が全部で24セット。
ハ長調から始まるこの曲集は「ドレミファソラシ」にまつわる全24の調を順行する「宇宙旅行」である。
今回は本曲集の要となる作品五つを独自の視点で厳選。
紹介にあたっては、あえて前奏曲とフーガをそれぞれに切り分ける等、可能な限りコンパクトとなるよう心がけた。
1.嬰ハ長調 フーガ 小川的遁走曲-陽。
これぞまさしくバッ