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バッハ関連まとめ

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#ヴァイオリン

シャコンヌとフーガ、メヌエット-暗明暗のBACH音楽

 バッハの音楽には、暗-明-暗の三部構成を明確に聞き取れるものがいくつもある。  短調の主題(暗)で始まり、長調の中間部(明)を経て、短調主題の再現(暗)で終わる三部構成は、シンプルながら効果抜群である。  今回は、そのなかでも中間部が圧倒的な存在感を放つ三つの名曲をご紹介。 シャコンヌ 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番より、シャコンヌ。    言わずと知れたシャコンヌ。  ここに聞くのは21世紀のシャコンヌ演奏最前線である。  変奏曲の一種としてのシャコン

バッハおすすめインスト九選-朝に聞きたい珠玉の器楽曲集

 休日の朝、一杯のコーヒー、バッハとともに爽やかな一日の始まり。  聞き方は人それぞれ。全集中で聞いても聞かなくてもバッハは逃げない。彼の音楽はいつも私たちとともにある。  今回は暮らしを軽やかに彩るバッハの名曲を九つ紹介する。 1.ブランデンブルク協奏曲第2番より第1楽章 トランペット、オーボエ、リコーダー、ソロ・ヴァイオリンの四人による華麗なる競演。  これぞまさしく目覚めの一曲。  トランペットの輝かしい響きで清々しい朝を迎えられること間違いなし。 2.無伴奏ヴァイ

G線上のアリア論-BACH音楽の普遍性(前編)パレストリーナからバッハへ

 バッハの代表作である『G線上のアリア』はクラシックというジャンルを超えて、今なお多くの音楽家にインスピレーションを与え続けている。  『G線上のアリア』の魅力はどこにあるのか? 楽曲分析や歴史的背景を踏まえながら、近年の動向や21世紀の最新アレンジも含めて、この曲をできるだけ多角的に見ていきたい。  前編となる今回は《パレストリーナからバッハへ》と題して、主に分析や歴史をテーマに『G線上のアリア』の魅力を再検討する。 1.メロディ×4の旋律美 『G線上のアリア』の魅力は