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バッハ関連まとめ

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バッハ関連の記事についてまとめています。
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#チェンバロ

なぜバッハとブルックナーは特別なのか-私のクラシック音楽遍歴

 聖地巡礼するほど好きな作曲家というのは、そうそういるものではない。ちなみに私にとってのそれは、バッハとブルックナーである。  バッハ(Johann Sebastian Bach, 1685-1750)は言わずと知れたドイツ東部で活躍したバロック時代の音楽家であり、ブルックナー(Joseph Anton Bruckner, 1824-1896)はウィーンで活躍した後期ロマン派時代の音楽家である。 1.音楽との出会いと別れ 今でこそガチガチのクラシック音楽ファン(それもドイツ

BACH平均律クラヴィーア曲集第1巻という愛-私的重要作五選

 バッハの《平均律クラヴィーア曲集第1巻》は、彼の音楽世界の「ミクロコスモス」である。 前奏曲とフーガという対比的な取り合わせ作品が全部で24セット。  ハ長調から始まるこの曲集は「ドレミファソラシ」にまつわる全24の調を順行する「宇宙旅行」である。  今回は本曲集の要となる作品五つを独自の視点で厳選。  紹介にあたっては、あえて前奏曲とフーガをそれぞれに切り分ける等、可能な限りコンパクトとなるよう心がけた。 1.嬰ハ長調 フーガ 小川的遁走曲-陽。  これぞまさしくバッ

バッハおすすめインスト九選-朝に聞きたい珠玉の器楽曲集

 休日の朝、一杯のコーヒー、バッハとともに爽やかな一日の始まり。  聞き方は人それぞれ。全集中で聞いても聞かなくてもバッハは逃げない。彼の音楽はいつも私たちとともにある。  今回は暮らしを軽やかに彩るバッハの名曲を九つ紹介する。 1.ブランデンブルク協奏曲第2番より第1楽章 トランペット、オーボエ、リコーダー、ソロ・ヴァイオリンの四人による華麗なる競演。  これぞまさしく目覚めの一曲。  トランペットの輝かしい響きで清々しい朝を迎えられること間違いなし。 2.無伴奏ヴァイ