神様と一日過ごしました

私は公立小学校のランチスーパーバイザーという仕事をしています
お昼の時間に先生に替わって生徒たちを見守る仕事です
数年前からASDのクラスを担当しています
そのクラスは生徒さんが５人　先生が３人います
私は生徒さんたちに慣れているという理由で
先生がお休みするときは臨時で呼ばれます
昨日は久しぶりに呼ばれました
朝の８：４５から１５：１５まで
がっつりと一人の男の子と一緒にいました
その子は簡単な言葉はわかります
その場の空気も感じます
でも彼自身　言葉でしっかりと自分の気持ちを表現することが難しいです
なので嬉しい時はぴょんぴょん飛び跳ね
気になるものがあると矢のように飛んでいき
嫌なことには体全体でNOを言います
そして悲しかったり悔しかったりすると頭をあらゆるところに叩きつけます
力の加減もできません
人と遊んでいるつもりが抓ったり齧ったり叩いたりです
一緒にいると生傷が絶えない時期がありました
今は私と一緒にいる時はほぼほぼ落ち着いてくれています

昨日は一日その子を見つめて過ごしました
その子の一挙手一投足を見逃すまいと見つめていました
何から何までとってもとっても美しかったです
今思い出しても目が潤みます
彼がそこに生きている美しさを痛いほど感じたのは
昨日の夜　布団に入ってからです
心地よい眠気があり一瞬眠りにつきましたが
すぐに目が覚めました
瞼は閉じていたものの夜中ずーっと頭の中には彼の瞳がありました
私を試しているようにじっと見つめる彼の瞳は
神のものだと無意識の私の心が感じていました

彼は剥き出しなんです
それが正解なんだと思います
でもそれではこの世の中で生きていくのは難しい
多数派に便利にできている世の中です
彼が少しでも生きやすくなるように
先生たちは文字通り心を砕いて試行錯誤をしています
できることには限りがありますが
どうかどうか彼のこの世の中での一生が
少しでも生きやすいものでありますようにと祈るばかりです

彼の一生はもうすでに意味を果たしていると思います
彼が生まれてきたこと自体　彼に関わった人全てに
何かしらの思いや試練を与えているから
ただただ彼自身にとって辛いことが少しでも少なくなりますように
祈るのみです

ところで
多数派としてこの世の中を生きている私たちも
神の心を持ち神の瞳を持っているのだと思います
草木のように動物や魚や虫のように

本人でさえ気がついていないその神の部分を
感じることができたらどんなに素敵だろう
昨日の彼との一日は
寝付けなかった夜の時間も含めて
私にとってとっても素敵な時間でした

あの人この人どの人の中にも
神の心と神の瞳があるんだと思うとスッと清しい気持ちになります
苦手な人不快な人をすぐに好ましく思うことはできなくても
人として生きるためにそういうものを纏っているんだと思ってみたらどうだろう
少なくとも感情的に反応することはしないでいられるような気がします

土曜日の夜　美味しい白ワインが心の蓋を開けました
あぁ私は神に触れたんだと
とっても有難い気持ちになったので
一気に書き置きました

みなさんはどんな神様ですか？
私は美味しいお酒が好きで寝ることが大好きな脱力系の神様です