見出し画像

極小体重で生まれた、775gの命の物語

妊娠をすれば赤ちゃんって普通に生まれると思っていた。
まさか自分が、自分の子がこんなことになるなんて思っても見なかった。

初めて自分の目で見た我が子、
赤黒く、毛深く、小さな体に、色々なチューブに繋がれた状態だった。
うっすら透けている胸はトクトクと素早く動いていた。

まさか我が子がこんな状態になっているとは、夢にも思わなかった。

でも初めてケース越しに見た我が子は、一生懸命「775g」と言う小さな体で生きていた。

涙が止まらなかった。

猛烈に自分を責めた。

もっと安静にしていれば、
もっと何かできたことがあったのでは?

こんな小さな息子に生まれてすぐ大変な目に合わせてしまった。

息子の次は旦那に謝った。

健康に子供を産んであげられなくてごめん。
普通に産んであげられなくてごめん。
普通のお父さんにしてあげられなくてごめん。

産んだ後、電話越しに朦朧とした頭で謝ったことだけはとても覚えている。

「謝らなくていいよ。ありがとう、産んでくれて。よく頑張ったよ。今、赤ちゃんも一生懸命生きてる。あなたも生きている。それだけでいい。」

その後、旦那は生まれたばかりの我が子の写真を送ってくれた。

ジップロックに包まれているが、なんとも小さくて可愛い男の子。

私たちの元に生まれてきてくれてありがとう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?