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夢幻から無限の知性へ


四諦のサイクル

四諦のサイクル

苦諦

人間にとってはこの世界の「一切が苦である」という真理
 施設のミーティングで過去を振り返りながら話をするうちに、今まで自分の間違いに気づかなかったことに気づいたり、薬物を使っているときに自分勝手な行動をとってしまったことを後悔して、自責の念に駆られている仲間をよく目にします。私もその中の一人でした。

 その後、毎日のプログラムに耐えられず再び薬物に手を出す者、生き方を変えたくないがために施設から逃げ出す者も少なくなかったです。



集諦

「苦には原因がある」という真理
 私は仲間が悩んでいる時、生活で起きたミスやトラブルが大きな流れになる前に、丁寧に取り除く習慣をつけるよう提案していました。理由は、ミスや問題はひとつずつはクリアできても、ミスは重なることが多いからです。

 また、焦りから無理に状況を変えようとすると、かえって問題を悪化させることもあります。これは私自身の経験からも言えることでした。そうなると、他人のせいにしたり、自分を正当化する材料を探したり、自分を正当化してくれる環境に安らぎを求めるようになります。

 また、「全部自分が悪い」と思い込み、自暴自棄になる仲間も少なくありません。



滅諦

「苦は滅する(いつか過ぎ去る)」という真理
 そして人間関係のトラブルで感情的になっていると、相手の問題ばかりに注意が向いてしまい、思考が偏ってしまいます。

 そうならないために、自分の感情に気づき、自分の問題と相手の問題をしっかり分けることができるまで待つようにしています。焦っている時は「間」を設けて、意識を外や内に向けることが大切だと思います。



道諦

「苦を滅する方法・実践修行がある」という真理
 過去の経験や失敗を思い出すと後悔することがありますが、自分を罰しても何も解決しないことに気づくまで、自分を責めることを優先していました。自分を「自らと分ける」と書くのは、自分の本当の姿を内と外に分けて、認識することだと思います。

 同じ失敗を繰り返してしまう思考や習慣を見直すために、何ができるかを考え、思考を行動に移して成功体験を積み重ねることが自己成長につながると思います。



自分の内に安らぎを見出せない者が、それを外に求めても無駄である。

フランソワ・ド・ラ・ロシュフコー

私の人生、みなさまの良心で成り立っております。私に「工作費」ではなく、「生活費」をご支援ください🥷