見出し画像

【祝】八房2才!!おめでとう!!

令和5年、2023年3月8日、我が家の八房が2才となりました。

二年前。
仔犬にあるまじき骨の浮き出た姿で、寂れた浜辺にて発見した八房。
遠方から運ばれてきて捨てられたと思われる当時の彼は、食べ物がない中で浜辺の砂利を食べて飢えを凌いでいました。

その当時・彼の抱えたトラウマ・トラウマから時折見せるパニック行動・それを克服するための日々は、『リキ~9つの命を繋いだ運命の犬~(下巻)』にも綴りました。

2才となる八房はとても体躯が大きくなり、25キロを軽々と超える体となりました。ギリギリ大型犬、少し瘦せれば中型犬、という枠組みに位置します。亡き花(リキ本上巻に登場)の体躯と似ていますが、若さがあるため肉が締まっており、筋力もバネもある犬です。

本来であれば、犬の「社会化」は仔犬の時期に正しく教えられれば身に付くものです。
が、八房は仔犬時代を「後々苦しむほどのトラウマ」ばかりの日々で過ごしてきたであろう犬です。
リキ本にも書きましたが、本来怖がる必要の無いものに対してトラウマから来るフラッシュバックを起こし、散歩中に突然パニックになるような犬でした。

生後半年ほどでうちに来た八房は、「人や他の犬との接し方を学ぶ社会化」よりも「日々の中で少しずつパニック発作を抑え、毎日を平常心で過ごすことが出来るように」を優先し、そこからスタートしました。
犬としてまっさらな状態に生まれ変わることから始めたようなものでした。

八房の社会化を人間に例えると、「6才で小学校に入学した子に比べ、八房は20才で小学校に入学した」ようなもの。
「社会化」を学べるようになった時期が他の犬よりやや遅れています。
本人は明るく陽気な犬になってくれましたが、心(精神)はやっと小学校に入学したばかりなのに、体はもう大人になってしまっているわけです。

体躯に恵まれ力のある犬なので、「咄嗟の行動を起こした結果の可能性」を常に想定しなければいけません。
同じことをしても、大型犬のそれと小型犬のそれでは、及ぼす力(破壊力)が段違いだからです。

犬を信頼している・いないに関わらず、「犬とはそういう生き物である」という認識を忘れてはいけない。
その認識を忘れられた犬は、かえって不幸になってしまいます。



本当の愛犬家や、腕の良いトレーナーや訓練士は、「犬を信頼してやること」と「犬は犬である(ヒトより強力な身体と武器を持つ動物である)」ことを明確に分けたうえで、頭の中に同時に認識できています。


犬という生き物がどんな生き物であるかを「事実として認識し、覚悟してこそ」本当にその子に寄り添った暮らしを共に刻んでいくことが出来るからです。
より良い信頼関係を犬と築いていきたいからこそ、「犬という生き物が持つ脅威」を真剣に受け止めねばなりません。


まだまだ若い八房。やっと2才。
『保護猫・しぶき~保護犬が保護した赤ちゃん猫の120日~』でしぶきを発見し保護した当時から比べればだいぶ落ち着いてきたものの、それでもまだまだやんちゃの盛り。
人間に例えるなら、大人と子供の境界線をウロウロしているという感じでしょうか(笑)。

わたしや母に甘えるのが大好きで、リキが撫でてもらっていると「僕も、僕も」と強引に割り込んできては可愛がってもらおうとします。
お腹を出しては、撫でてもらうのが大好きです。

保護当時、あんなにたくさんのトラウマを抱え、散歩に行くにもパニックばかり起こして一苦労だった八房がここまでになれたのも、2年間根気強く彼に接してきたからこそ。

必要以上に怖気づかない明るい犬になってくれましたが、若さゆえに散歩中に出会った人に興味を示し、飛びつこうとしたり「遊ぼう」と引っ張ったりしたがることも、恥ずかしながら未だにあります。
かつてのトラウマを克服した八房は、今やっと仔犬時代(社会化)を学び直している過程にあります。
体が大きく筋力もある犬なので、立ち上がり前足をかけられれば、成人男性でも心の準備がなければひるみますし、体もぐらつきます。


仔犬の頃をトラウマによるパニックばかりで過ごした八房は、今ようやく「本当の仔犬時代の学び直し」をしているような時期の最中です。


トラウマによるフラッシュバックやパニックはこの一年でほぼ見られなくなりましたが、今は八房の「若さゆえの未熟な行動」を落ち着かせようと取り組んでいます。
(やっと2才の八房。犬の2才はまだまだ活発な年齢なので、彼の幸せのためにも今後もしっかりと手を入れていかねばなりません)

八房を信じて、しかし「自分と八房を過信することなく」、これからも彼の成長を見守りつつ過ごしていきます!

八房、2才おめでとう!!


天に伸び行く桜と共に
青空を従え誇る石竹色(せきちくいろ)








この記事が参加している募集

#我が家のペット自慢

15,666件

いただいたサポートは執筆活動の大切な必要な費用として、大事に使わせていただきます。 書くことを続けられるよう、応援宜しくお願い致します。