愛情の確認

※完全フィクションです※

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『翔太、お茶淹れたよ』

『うん、ありがとう』

なんだか返事がそっけない。

『翔太?』

リビングを覗くと翔太はパソコンに

向かっていた。

(まだやるんだ)

『翔太、お茶置いとくよ』

『うん』

今月に入ってから翔太は

ずっとこの調子だ。

達成したい売上に到達しそうだからと

朝から晩までパソコンに

向き合ってる。

今月入ってからはそっけないし

なんとなく冷たい。

仕事をしてる翔太はカッコいいけど

もう少し構って欲しいなって思ったり。

私は邪魔にならないように

翔太の隣で雑誌を読む。

30分ぐらい経ってから。

ふいに翔太が私を見た。

『どうしたの?』

そう聞いたら翔太は私の隣に座った。

『まみちゃん』

『なに?』

『今から僕のすることに愛情感じるか答えて』

『へっ?』

『じゃあ、一つ目』

真正面からハグされた。

『これは愛情感じる?』

『うん。感じる』

『じゃあ、次』

後ろからハグされた。

『これは?』

『感じてるよ』

『ん。じゃあこれは?』

そのまま肩に顎を乗せてくる。

『ふふ。感じてるよ』

『なんで笑うの?』

『あんまり変わらないじゃんって思って』

『変わったじゃん』

『そうだね』

『じゃあ、次。こっち向いて』

『うん』

次は唇へのキス。

『これは?』

『ふふ。なんか恥ずかしい』

『愛情感じてる?』

『ちゃんと感じてる』

『じゃあ、次はここ』

『、、っ。ちょっと!』

首すじへキス。

『愛情感じた?』

『、、感じた』

『じゃあ、次』

『、、っ、、ねぇ』

次は耳。

『感じた?』

『うん、、。』

『どうしたの?顔赤いよ』

『わざとでしょ』

『なにが?』

『耳と首は弱いの』

『まみちゃん、可愛い』

『バカ』

もう一度キスされた。

『まみちゃん、ベッド行こ?』

『へっ?』

『全部で愛情感じて』

『え、でも、仕事は?』

『今日はもうおしまい。ベッド行くよ』

そう言うとヒョイとお姫様抱っこで

ベッドに向かう。


『まみちゃん、綺麗』

『ありがと』

『じゃあ、次はここ』

服をまくってお腹にキス。

『っ、、ちょっと、くすぐったい』

『愛情感じた?』

『うん』

『じゃあ、次は』

更に上にいき、胸元にキス。

『っ、は。翔太待って』

『どうしたの?』

『なんか、恥ずかしい』

『可愛いね』

『久しぶりだから緊張する』

『やめてよ。僕まで緊張するじゃん』

今度は唇に深いキス。

『優しくできるかな』

『優しくして?』

『まみちゃんが可愛いのが悪い』

そう言った彼はもう止まらない。

優しくでも激しく。

まるで全身に彼が刻まれていくような。

綺麗だよ。可愛いよ。

ってたくさん言ってくれる。


『まみちゃん、愛してるよ』

『翔太、愛してる』

そう言って同時に果てた。

私の胸元に倒れてきた

翔太が愛おしくて

思わず頭を撫でた。



『翔太、急にどうしたの?』

『まみちゃんがいなくなっちゃう気がして』

『え?』

『あの時と似てた。状況が
自分のことに夢中になって
気がついたら大切な人が突然いなくなった』

『うん』

『まみちゃんは絶対に失いたくない。
だからちゃんと愛せてるか確認したかった』

『そっか』

『ごめんね。今月冷たくして』

『ううん。仕事してる翔太、
カッコよくて好きだよ』

『うん、ありがと』

『でも、ちょっと寂しいなとは思ってた』

『ごめんね』

『ううん。今のでいっぱい愛情感じたから大丈夫』

『本当に?』

『本当』


『翔太』

『ん?』

『私はいなくならないよ』

『うん』

『だから、安心して』

『うん』

『もう、仕事終わるでしょ?』

『あと、ちょっと』

『終わったら温泉連れて行って』

『うん!ダッシュで終わらすね!』


いつもは仕事で気を張っているけど

私の前だと甘えん坊になる彼が

私は大好き。





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